就職・転職していざ働いてみると、仕事内容や社風に違和感を覚えて「試用期間中だけど辞めたい…」と思う方も少なくないようです。
このように退職したいと思う一方で、「試用期間中に退職したら転職が不利になるのでは?」「そもそも試用期間中に辞めることができないのでは?」「試用期間中の退職理由や退職届はどうしたら?」などと不安に感じて、身動き取れなくなっている方もいるのではないでしょうか。
当記事では、試用期間中に退職したいと考えている方へ向けて、以下のような試用期間の退職にまつわる情報をご紹介します。
- そもそも試用期間とは何か
- その試用期間中に退職することは可能なのか
- 試用期間中に退職するメリット・デメリット
- 円満退職できる退職理由
- 試用期間中に退職する場合の注意点
ボリュームがたくさんなので、時間がない方は目次からご自身が興味のあるものをピックアップしてご覧ください。
試用期間とは
そもそも試用期間とはどのような期間なのでしょうか。
分かっているようで分かっていなかったということもあるので、いま一度チェックしてみましょう。
本採用を前提としたお試し期間
試用期間とは「本採用を前提としたお試し期間」のようなものです。
採用した人材が企業にマッチする人材かどうかを書類や面接だけで見極めるのは難しいので、採用した人材の勤務態度や能力・スキルが企業が求める人材にミスマッチしていないかどうかを試用期間中に確認しています。
試用期間中でも正社員には変わりない
試用期間はお試し期間とはいえ、雇用関係が成立しているので「正社員扱い」となります。
正社員同様に社会保険や健康保険にも加入できますし、残業代の支給も受けることができます。
試用期間中の給与は下げられているのが一般的
試用期間中の給与は下げられているケースが多いです。
給与が下げられていると言っても生活に困窮するほど下げられることはなく、試用期間が終われば求人に記載されている基本給の額を受け取ることができます。
試用期間は一般的には3ヶ月から6ヶ月
試用期間は法的に決められたものではなく、企業が独自に定めたものです。
そのため、試用期間は企業によって異なりますが、一般的には3ヶ月〜6ヶ月が多いようです。
自分の試用期間が何ヶ月か知りたい場合は、就業規則を確認してみましょう。
試用期間は延長されるケースも
試用期間は企業が独自に設けているため、必要に応じて試用期間が延長されるケースもあります。
しかしながら、企業側が正当な理由なく何度も試用期間を延長することは認められていないので、このような場合は労働基準監督署などのしかるべき機関に相談する必要があります。
試用期間中でも退職できるが即日退職はできない!
試用期間中は退職可能ですが、即日退職することはできません。
試用期間はお試し期間とはいえ労働契約が成立しているため、法律や企業の就業規則を守って退職する必要があります。
「どうしても試用期間中に即日退職したい」「試用期間中の即日退職について知りたい」という方は、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。
試用期間中の退職に関する基礎知識
ここから、試用期間中の退職に関する基礎知識をご紹介していきます。
退職できるのは最短で2週間後
民法では以下のように定められているため、最短でも2週間後でないと退職できません。
第六百二十七条
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
会社の就業規則に「退職の申し出をする日」や「退職までの期間」に定めがない場合は申し出から2週間後に退職できますが、就業規則に定めがある場合は就業規則に従って退職する必要があるので、申し出の1ヶ月後に退職という場合もあります。
働いた分の賃金は全額支払われる
試用期間中に退職したら給与がもらえないと思っている方もいるようですが、試用期間中であっても出勤して働いた日数分の給与は支払われます。
残業代や休日出勤はもちろんのこと、研修も労働賃金が発生するので覚えておきましょう。
正当な理由がなければ解雇されることはない
「試用期間中は解雇されやすいのでは?」などと不安に感じる方もいるかもしれませんが、正当な理由(経歴詐称・出勤率不良・勤務態度に問題ありなど)がなければ解雇されません。
そもそも企業側は長期雇用を前提に採用活動をしているので、余程のことがなければ試用期間中に解雇するケースはないでしょう。
退職には自主退職と合意退職がある
試用期間中の退職には「自主退職」と「合意退職」があります。
自主退職
労働者の意思表示により退職の効力が発生するので、使用者の同意や承諾は不要。
退職届が使用者のもとに届いて一定期間が経過したのちに退職できますが、退職届を撤回することはできない。
合意退職
退職届を提出して合意解約を申込み、使用者が受理すると退職の効力が発生。
使用者の受理前であれば、退職届の撤回ができる。
いずれの退職にしてもすぐに辞められるわけではないので、退職を決めたらできる限り早く上司に申し出る必要があります。
退職願と退職届は異なるので要注意
退職に関する書類には「退職願」と「退職届」があります。
退職願
会社や経営者に対して退職意思を表明する書類。
退職願を出した時点ではお願いしているにすぎないため、契約が解約されることはない。
会社の承諾を得る前であれば撤回可能。
退職届
会社の可否を問わず、受理された時点で退職が決まる書類。
提出から一定期間が経過すれば退職でき、撤回不可能。
退職願と退職届にはこのような違いがありますが、一般的にはどちらを提出しても問題ありません。
「何が何でも退職したい」「次の転職先が決まっている」というような場合は、退職届を提出すると良いでしょう。
ドラマや漫画などで「辞表」と書かれた書類を提出する場面を見るかもしれませんが、辞表を使うのは会社の経営層や公務員など限られた人のみです。
一般的な会社員が辞表を出すと恥ずかしい思いをするので気をつけましょう。
試用期間中でも退職届が必要
試用期間中であれば退職届が不要と考えている方もいるようですが、試用期間中でも退職届は必要です。
退職時のトラブルを避けるためにも、退職届を提出してしっかり書面で残す必要があります。
試用期間中の退職が会社都合による場合は、退職届の提出は不要です。
退職届は前述の通り退職の意思を伝える書類のため、会社都合で解雇となった場合は提出する必要はありません。
試用期間や試用期間中の退職に関する知識について一挙にご紹介しました。
これらの情報は今後も役立つので、頭に入れておきましょう。
■ ■ ■ ■ ■
ここからは、実際に試用期間中に辞めた人がいるのかTwitterの声をチェックしてみましょう。
試用期間中に退職したという人は多い
Twitterの声を調査したところ、以下のように「試用期間中に退職した」という声が数多く見受けられました。
ついに退職日が決まりました。
今月末。
12月からは新しい会社になります。試用期間中の退職って事で、今の会社には迷惑をかけたけど、才能ないやつがズルズル居座るよりマシと思ってます。
— 桜端 佑香 (@Ibusato_Yuuka) November 14, 2018
前の職場を正式に退職した日から一週間後に新たに働き出した職場を辞めた。
試用期間内に働けるか働き続けれるかをこの二週間考えた。無理と判断。つーか体を壊すの明白だったし何より「最初に聞いた条件が交通費と昼の弁当代しかあってないのはどうなのよ!?」— ちゃんたろ~ (@rn117000) July 15, 2019
あさって退職届出しに行くことが決まりました。
朝、憂鬱で起きれない日が続いたので、7:55始業の今の会社はムリでした。3/18から2ヶ月は踏ん張ったけど、3ヶ月目は全く行けなかったな。良い会社だったけど。
試用期間中に退職なので精神疾患を持っていても失業保険は出ないそうです。しょうがないね。— 躁鬱くん (@so_utsu_kun) June 6, 2018
試用期間中に今月で退職となりました….
頑張ったんだけど書類の多さと
娘の発熱欠勤での残業で
私も倒れた😭
とりあえず保育園継続の
パートで探そう。さすがに正社員で小さい内から
働くのってかなり大変なのかもなー💦— タニシんママ (@DMk1Ca62pZ3EC53) June 5, 2019
また試用期間中の同僚が退職。結構ぽろぽろと辞めていく。私も試用期間中に10日間で辞めた経験があるから、合わないならさっさと次を探した方がいいと思う。人によって仕事の条件のプライオリティが違うけど、ある意味あっさり辞められるというのもしあわせかも。
— akiko (@akiko_fr) May 20, 2019
試用期間は企業側にとってお試し期間であるように、求職者にとっても企業とマッチするのかを確認する期間です。
そのため、実際に入社して働いてみて自分には合わないと判断した場合には、「試用期間中に退職した」「試用期間満了と同時に退職した」という方が多いようです。
試用期間中に退職を考える理由はさまざま
試用期間中に退職した方はどのような理由で退職したのでしょうか。
試用期間中に退職を考える主な理由は以下の通り。
- 求人情報と実際の勤務条件が異なる
- 残業が多過ぎる・勤務時間が長過ぎる
- 力不足でついていけなかった
- 人間関係が悪い
- 悪質な商品やサービスを提供している
詳しく解説していきます。
求人情報と実際の勤務条件が異なる
採用時に求人に記載されていた条件と実際の勤務条件が異なっていたため、退職したというケース。
求職者は求人情報を見て応募しているため、以下のような条件が求人情報と異なれば辞めたいと思うのも当然でしょう。
- 勤務時間
- 雇用形態
- 勤務地
- 給与
- 休日
- 職種
残業が多過ぎる・勤務時間が長過ぎる
残業が多過ぎたり勤務時間が長過ぎる場合も、試用期間中に退職したいと考えてしまう理由のひとつ。
「12時間労働を求められた」「毎日数時間の残業をしないといけない」など、過剰な労働を強いられた場合に退職したいと考える方が多いようです。
力不足でついていけなかった
入社して働いてみたら力不足でついていけずに退職するケース。
「いざ働いてみたら体力的に無理だった」「高いスキルを求められてついていけなかった」など、自分の力不足を理由に退職する方もいます。
人間関係が悪い
職場の上司や先輩、同僚との人間関係が原因で退職する人もいます。
「職場で悪口を言われる」「職場で嫌がらせを受けている」など、人間関係でトラブルがある場合に退職する方もいるようです。
悪質な商品やサービスを提供している
悪質な商品やサービスの営業をさせられ、顧客や社会に対して罪悪感を感じて退職するケースもあります。
こうしたケースは少ないかもしれませんが、試用期間中であっても退職したいと思うのはごくごく自然な反応と言えるでしょう。
実際に試用期間中に退職した人の声や退職理由を見てきましたが、「さまざまな理由で試用期間中でも退職する人がいる」ということがお分かり頂けたかと思います。
試用期間中の退職は迷うかもしれませんが、辞めたいと思う理由が明確にある場合は思い切って辞めるのも良いかもしれません。
■ ■ ■ ■ ■
ここからは、試用期間中に退職するメリット・デメリットに触れていきます。
メリット・デメリットを踏まえた上で、本当に自分が退職すべきなのかどうかを今一度冷静に考えてみてはいかがでしょうか。
試用期間中に退職するメリット
試用期間中に退職するメリットには何があるのでしょうか。
ストレスや心身の苦痛から解放される
試用期間中に退職できれば、今の職場で受けているストレスや心身の苦痛から解放されます。
ストレスや心身の苦痛に長い間耐え続けると、体を壊してしまったりうつ病を発症して働けなくなるケースもあります。
そういった事態を避けるためにも、早急に退職する決断をするのも大切でしょう。
新卒入社なら第二新卒枠で転職できる
新卒で試用期間中に辞めた場合は、「第二新卒」として転職活動ができます。
第二新卒とは? 学校を卒業して就職後、3年以内に転職を希望する人のこと。 |
少なからず社会に出て働いた経験があることや昨今の若手の人材不足により、第二新卒の人材を積極的に求める企業が増えているので、比較的転職しやすいというメリットがあります。
転職活動に時間を割ける
試用期間中は残業が少ない場合が多いので、転職活動に時間を割くことができます。
試用期間を終えると仕事量が増えたり残業時間が多くなって転職活動の時間を確保しにくくなるので、試用期間中の方が転職活動をしやすいでしょう。
自分にあう仕事を見つけられる
入社前に憧れだった仕事でも、実際に体験することで「やっぱり違うな」と感じることはよくあることです。
実際に経験して現実を知ることができれば、より自分にあう仕事を見つけられる可能性が高まるでしょう。
強引に引き留められにくい
何年も会社に勤めていた場合、今の仕事の後任が見つからない等を理由に強引に引き留められる可能性もあります。
しかしながら、試用期間中であれば上司や先輩、同僚との人間関係もそこまでできていませんし、重要な仕事も任されない状況なので、後腐れなく退職できるでしょう。
試用期間中に退職するデメリット
試用期間中に退職するメリットにはさまざまありましたが、デメリットには何があるのでしょうか。
経歴に傷がついて転職や再就職が不利になる
試用期間中の退職は短期離職となり経歴に傷がついてしまいます。
短期離職を良く思わない企業も多いため、転職や再就職に影響が出ることは避けられないでしょう。
採用にどの程度影響するかは会社や採用担当者次第ですが、選考の場面では相手が納得できるような退職理由が必要になります。
試用期間中の雇用形態が「嘱託社員契約」の場合は、試用期間終了のタイミングで辞めれば経歴に傷がつきません。
嘱託社員契約は試用期間終了と同時に雇用契約も終了するため、途中で辞めたことにはなりません。
会社の人や家族などの心象が悪くなる
試用期間中に退職する場合、会社の人や家族などから「まだ入社したばかりなのに辞めるなんて…」と思われるのは避けられません。
経済的な面で不安がある
冒頭のセクションでも触れましたが、試用期間中は正社員よりも給料が低い場合があります。
試用期間中に退職すればもらえる給料が少ないのはもちろんのこと、転職先で働いて給与をもらうまで経済的に苦しくなってしまうリスクがあります。
試用期間中の退職にはさまざまなメリット・デメリットがあるということがお分かり頂けたかと思います。
これらを踏まえた上で、いま一度冷静に退職すべきなのか考えてみましょう。
■ ■ ■ ■ ■
ここからは、試用期間中に退職した方が良いケースについてご紹介します。
メリット・デメリットで退職すべきか判断に悩む場合は、こちらを参考に判断してみてはいかがでしょうか。
試用期間に退職すべきケース
試用期間中に退職すべきケースには以下があります。
- 求人情報と実態が異なる
- 心身ともに不調
- 時間的束縛が厳しい
- 業務量が多すぎる
- 能力以上の仕事を振られる
- 社内体制がおかしい
- 社長の権力が強すぎる
- 上司や先輩に問題がある
- 人の入れ替わりが激しい
- 違法行為をしている
それぞれ詳しく触れていきます。
求人情報と実態が異なる
求人情報には勤務条件や仕事内容などの情報を明記する義務がありますが、実際よりも給与を高く書くなど、嘘の情報を記載することは禁じられています。
そのため、求人情報の条件と実際の条件に相違があり、正当な理由の説明も受けられない場合は退職すべきでしょう。
心身ともに不調
体調や精神に異常をきたしている場合は、症状が深刻にならないうちに退職しましょう。
無理に働き続けると長期の療養が必要になったり、最悪の場合は取り返しのつかない事態になってしまう可能性もあるので、なるべく早く退職しましょう。
時間的束縛が厳しい
正社員でフルタイム勤務の場合はある程度の拘束時間が発生してしまいますが、極端に拘束時間が長くて心身に負担が出ている場合は辞めても構いません。
「サービス残業や無給の勉強会が多い」「定時で帰ろうとすると嫌な顔をされる」という場合は、退職を検討してみましょう。
業務量が多すぎる
明らかに作業時間に見合わないような大量の業務を任される場合も、退職をおすすめします。
業務量が多ければその分働く時間も増えて心身ともに疲労困憊となってしまうので、なるべく早く転職活動をした方が良いでしょう。
能力以上の仕事を振られる
試用期間であればそこまで高い能力は求められませんが、あまりにも能力に見合わない仕事を振られる場合は退職を検討しましょう。
「できない自分が悪い」と責めたくなるかもしれませんが、仮に仕事を成し遂げられなかったとしてもその責任は仕事を振った上司や先輩にあります。
自分を責めすぎると心理的に苦しくなってしまうので、そのような職場環境の場合は退職した方が良いでしょう。
社内体制がおかしい
社内体制が明らかにおかしい会社もあるようです。
「試用期間中に社会保険や健康保険などに加入させてもらえない」「教育体制が整っていない」など、社内体制が他社と比較して明らかにおかしい場合は早めに退職することをおすすめします。
社長の権力が強すぎる
社長の権力が強いことは必ずしも悪いことばかりではありませんが、「私用を無給で手伝わせる」「正当な理由がないのにいきなり解雇する」など、社長の権力が強過ぎるようなら退職を検討した方がよいでしょう。
従業員が懸命に働いているのに、社長が1日中遊んでいるような会社も論外です。
上司や先輩に問題がある
「仕事を無理やり押し付ける」「わざと仕事を教えない」「独自のルールを強要する」というような上司や先輩がいる場合にも辞めた方が良いかもしれません。
人間関係のトラブルはどの職場でもあるものですが、あまりにもストレスがたまり過ぎて会社に行くのも辛い場合は退職を検討しましょう。
人の入れ替わりが激しい
人の入れ替わりが激しくて離職率の高い会社は、会社自体に問題があるケースが多いです。
入社したばかりの人や優秀な人が次々と辞めてしまう場合は、我慢せずに退職することをおすすめします。
違法行為をしている
違法行為をしている会社はもはや論外です。
脱税や詐欺行為、労働基準法に違反するような行為をしている会社の場合は、今すぐにでも退職しましょう。
ここまでの記事を読んで、ご自分が試用期間中でも退職すべきかどうかがお分かり頂けたかと思います。
試用期間中の退職はデメリットもありますが、あまりにも酷い職場環境にいるのであれば退職を検討しましょう。
■ ■ ■ ■ ■
ここからは、試用期間中に退職したい方へ向けて、退職にまつわる以下の情報をお伝えしていきます。
- 試用期間中に退職する際のフロー
- 円満退職できる退職理由
- 試用期間中に退職する際の注意点
- 試用期間中の退職で気になる質問Q&A
引き続きご覧になって、ぜひ退職時に役立ててみてください。
試用期間中に退職する場合のフロー
試用期間中に退職する場合、どのように退職したら良いのか戸惑う方も多いのではないでしょうか。
こちらでは、試用期間中に退職する場合のフローをご紹介します。
直属の上司に退職の意思を伝える
退職を決意したら、直属の上司に退職の意思を伝える必要があります。
研修期間中で直属の上司がいない場合は、人事担当者に伝えるようにしましょう。
また、退職の意思を伝える際には、以下のポイントに気を付けるとトラブルになりにくくなります。
オープンスペースでない場所で上司と話す
退職は一緒に働く人たちの士気に大きく影響を与えるので、周囲の人たちに聞こえない場所で話すのがマナーです。
オープンスペースでは人通りが気になってしまう場合もあるので、会議室などの個室をおさえた方が良いでしょう。
退職理由の伝え方に配慮する
退職理由は会社や仕事の不満になってしまいがちですが、そのような理由を伝えられると嫌な気持ちになりますよね。
「退職する会社だから別にどう思われても良い」という人もいるかもしれませんが、残りの在職期間の居心地がさらに悪くならないようにするためにも、伝え方に配慮しましょう。
ポイントは「退職の原因は自分にある」ということを意識して伝えるということ。
例えば「仕事内容が想定と異なっていた」場合には、「自分の認識が甘かったために、想定していた業務と大きく異なっていた」などと伝えてみましょう。
意味合いは同じですが、伝え方次第で受け取り側の印象は大きく異なります。
引き止められたときのことも想定しておく
試用期間中の人材から「退職したい」と言われて、「わかりました」と即答する上司はほとんどいないので、引き止められたときのことを想定しておきましょう。
上司から引き止められた場合にはその場で粘るのも良いですが、一度身を引くことも大切です。
その上で「再度考えてみましたが、退職の意思は変わりませんでした」と伝えると、上司の納得も得やすくなるでしょう。
退職日程を上司と決める
冒頭のセクションでも触れましたが、試用期間とはいえ即日退職できるわけではありません。
引き継ぎや社内手続きにかかる期間、職場の都合を踏まえた上で、退職日程を上司と相談して決めましょう。
退職届作成して提出する
上司に相談して退職日が決定したら、会社のルールに則って退職届を作成して期日までに提出します。
退職届のフォーマットがある場合もあるので、上司に相談したときに合わせて確認すると良いでしょう。
なお、体調で出社できないなどの場合、郵送で退職届を送ることも可能です。
詳細は以下の記事で解説しているので、気になる方はご覧ください。
人事などに各種手続きを確認する
退職届を提出したら、人事などに雇用保険や健康保険などの各種手続きを確認する必要があります。
「各種保険の手続きが完了しているか」「退職後に健康保険や年金をどうしたら良いか」「住民税の支払いをどうするか」など確認しておきましょう。
引継ぎを行う
退職へ向けて各種手続きを進めながら、引継ぎ業務も行いましょう。
試用期間であれば任されている仕事もそれほど多くないので引継ぎも少ないかもしれませんが、きちんと引継ぎを行っておけば残された人たちも困りませんし、気持ちよく次の職場へ行くことができます。
試用期間中でも円満退職できる退職理由とは?
試用期間中に退職する場合は気まずさがあるかもしれませんが、退職理由次第では快く送り出してくれる場合もあります。
こちらでは、試用期間中でも円満退職できる退職理由や伝え方の例をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
社風や職場の雰囲気があわない
社風や職場の雰囲気は入社前の情報だけでは把握するのが難しいです。
実際に入社して仕事をしてみなければ分からない場合が多いので、比較的受け入れられやすい理由と言えるでしょう。
入社前に社風や職場の雰囲気について勝手にイメージしていたものがあったのですが、実際に入社してみると異なっていて自分には合わないと感じました。
私の企業研究の至らなさによるものだと痛感しております。
まだ試用期間という立場でこのような結論を出すのは本当に申し訳ありません。
ただ、退職するならば早めに決断した方が私にとっても会社にとっても良いと考えたたため、退職の意思をお伝えしました。
求めていた環境や仕事と異なった
環境や仕事内容は求人情報や選考の過程でもある程度分かりますが、実際に入社してみると違和感を持つ人が多いようです。
上司に働きかけるなど状況を改善する努力も大切ですが、あまりにも想像とかけ離れていてギャップの解消が自力で難しい場合には、相手を立てながらも正直に伝えると良いでしょう。
私は専門領域を狭く深くやっていく業務のほうが合っていると考え、入社後もそのような仕事ができそうだったので今の会社を志望したのですが、想像以上に業務の幅が広くてギャップを感じています。
選考の過程でしっかり確認していなかった自分に落ち度があるのは言うまでもありませんが、今後業務についていく自信がないので退職したいと考えています。
キャリアアップしたい
今の会社で自分の望むキャリアを積めない場合は、やむを得ないと言えるでしょう。
しかしながら、入社したらどのようなキャリアを積めるのかは選考の過程である程度把握できることなので、自分の確認不足もあったという点は伝えた方が良いでしょう。
入社前にはこのようなキャリアを積めると考えて入社を決意しましたが、先輩方のキャリアを拝見して想像と異なっていたことに気付きました。
これは選考の過程でキャリアに関してしっかり確認していなかったのが原因です。
私の落ち度により試用期間中の退職となることは反省しております。
会社の皆様にご迷惑をおかけしないためにも、なるべく早く退職した方が良いと判断したため、退職の意思をお伝えしました。
他にやりたい仕事がある
「他にやってみたい仕事がある」「他に適性のある仕事が見つかった」などの理由は、比較的納得してもらいやすい退職理由です。
試用期間中の退職について謝罪の言葉を添えると、転職を応援してもらいやすく、退社後も良好な関係を築けるでしょう。
今の会社で経験を積みたいと思い入社しましたが、かねてからやってみたかった仕事があり、どうしても諦めきれなかったのでチャレンジしたいと考えています。
試用期間中の立場で早々に退職となることは大変申し訳なく思っています。
退職するのであれば早めに決断した方が良いと考えたたため、退職の意思をお伝えしました。
体調不良
持病を抱えている場合や会社に行こうとすると頭痛や腹痛が起きてしまうなどの体調不良が原因の場合は、強く引き止められることはありません。
病状を細かく伝える必要はありませんが、正直に伝えて退職せざるを得ない状況であることを理解してもらいましょう。
かねてから持病を抱えていたのですが、病状が悪化傾向にあるため治療に専念する必要が出てきてしまいました。
働きながら治療を受けることも検討しましたが、会社にもご迷惑をおかけしてしまうので退職した方が良いと判断しました。
家庭の事情
「家族の介護で実家に帰らないといけなくなった」「家業を継がなければならなくなった」など、家庭の事情に関するやむを得ない事情なので引き止められにくいです。
女性の場合は結婚や出産も理由にしやすいですが、入社早々に結婚や出産で退職するのはあまり良い印象を受けないので、申し訳なさそうに伝えるようにしましょう。
かねてから祖父が介護状態だったのですが、家族の介護疲れが深刻なため実家に帰らなければならなくなりました。
働きながら介護できないかも検討しましたが、実家との距離もあり、会社にもご迷惑をおかけしてしまうので退職したいと考えております。
転職先が決まっている
既に転職先が決まっている場合は、強引に引き止められることはないでしょう。
しかしながら、試用期間中に転職先を決めるというのはあまり良い印象を受けないので、「転職をした理由」や「試用期間中に退職することになったことへの謝罪」は伝えた方が良いでしょう。
入社した当初は今の会社で働き続けてキャリアを積もうと思っていましたが、もう少し幅広い知識やスキルを身に付けたいと思い転職することにしました。
試用期間中の身でありながら早々に退職となり申し訳ありません。
既に転職先が決まっており入社日も決まっているため、退職させて頂ければと思います。
退職理由をどうしても伝えたくない場合は、一身上の都合で貫くことも可能です。
しかしながら、それで納得する上司は少ないかもしれないので、場合によっては嘘をつくことも検討した方が良いかもしれません。
いずれにしても早期退職は会社にとって痛手なので、申し訳ないという気持ちを伝えることが大切になります。
試用期間中に退職する際の注意点
ここからは試用期間中に退職する際の注意点について、以下のステップに分けて解説していきます。
- 退職時に気を付けたいこと
- 転職活動時に気を付けたいこと
退職時に気を付けたいこと
円満退職できるように心がける
今の会社に対して「もう辞めるからどんな対応をしても良い」と思う方もいるかもしれませんが、退職日までは会社に行くことになるので残された期間を少しでも気持ちよく過ごすために円満退職を心がけましょう。
円満退職するためには「気遣い」が大切。
退職したいと思ったら直属の上司のアポを取る
退職の意思を伝えたい場合は直属の上司のアポを事前に取りましょう。
仕事中にいきなり退職の話をすると、忙しくてゆっくり話すことができません。
「大切な話があるのでご都合の良い時にお話しできますでしょうか」などと事前にアポを取り、時間を空けてもらいましょう。
退職の意思は必ず口頭で伝える
退職の意思は口頭で伝えるのがマナーです。
「試用期間中に退職するのが気まずくて言いにくい」という気持ちはよく分かりますが、出社してなるべく早く上司に伝えましょう。
「面と向かって伝える自信がない」「電話で伝えても良いのか知りたい」という方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
法律や就業規則を守って退職手続きをする
「今すぐにでも会社を辞めたい」と思うかもしれませんが、法律や就業規則を守って退職手続きを進めましょう。
基礎知識のセクションでも触れましたが、法律上は退職する14日前までに退職の意思を会社に伝える必要がありますし、就業規則で「1ヶ月前までに申し出る」といった規定がある場合は就業規則を優先させる必要があります。
給与が最低賃金を下回っていないか確認する
冒頭のセクションでもお伝えしましたが、試用期間中は給料が下げられていることが多いです。
試用期間中とはいえ最低賃金以下の給与は違法なので、各都道府県の最低賃金を下回っていないかを確認しましょう。
試用期間中の処遇が分からない場合は、就業規則や労働契約書に明記されているはずなのでチェックしてみましょう。
社会保険や雇用保険などの手続きを確認する
試用期間中であっても「社会保険」や「雇用保険」などの労働者の権利はしっかり守られているので、各種手続きが完了しているかどうか確認しておきましょう。
健康保険は退職後も継続して加入できる場合もあるので、労務担当者に確認しましょう。
残務対応や引継ぎのスケジュールを組む
退職後に仕事が残っていると残された社員に迷惑をかけてしまうので、与えられた仕事は必ず終わらせるようにしましょう。
引き継ぎが必要な作業がある場合は、後任の人へ必要な情報をすべて伝えて業務が滞らないようにしてください。
事前に残務対応や引継ぎ項目を洗い出してスケジュールを組んでおくと、抜け漏れがなくなるのでおすすめです。
バックレるのは絶対NG
試用期間中の退職は正当な権利とはいえ、やはり気まずいですよね。
このような場合はバックレたくなるかもしれませんが、バックレは企業側に迷惑をかけるので絶対にNG。
体調不良など、何かしらの理由でどうしても出社できない場合は上司に相談しましょう。
住む場所を確保する
会社の寮に入っている場合は退職と同時に強制退去となってしまうので、退職までに次の住居を確保する必要があります。
退職までに確保できそうにない場合は、恋人や友人の家、実家などでもいいので、とりあえず住める場所を探しましょう。
転職活動時に気を付けたいこと
試用期間中に転職活動を始める
退職後に転職活動を始めようと思っている方もいるかもしれませんが、試用期間中に転職活動することをおすすめします。
試用期間中に退職するデメリットでも触れたように、転職が不利になる可能性があるため、次の転職先がすぐに見つからない場合もあります。
そうなると経済的に困窮してしまうだけでなく、空白期間が長くなって転職活動がさらに不利になるので、在職中に転職活動をしましょう。
転職先を慎重に選ぶ
転職先を選ぶ際には、自分に合った職場を見つけられるよう自己分析・企業研究を十分に行った上で慎重に選びましょう。
短期離職を何度も繰り返してしまうと、転職が不利になるリスクがより高くなってしまいます。
自分のやりたいことや将来のビジョン、適性や譲れない条件などを踏まえて、自分にあう企業を選びましょう。
試用期間中の退職も履歴書に書く
試用期間中の退職であっても履歴書に記載するのがマナーです。
試用期間中に保険加入歴がなければ履歴書に記載しなくてもバレるリスクは低いですが、SNSを駆使するなどして求職者のことを調べる人事も多いようなので注意が必要です。
「それでも試用期間中に退職を履歴書に書きたくない」「試用期間中の退職を履歴書にどう書いたらいいのか分からない」という方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
転職に不利になることは面接で伝える必要なし
選考の場ではすべてを素直に伝える必要はありません。
嘘をつくのは気が引けるかもしれませんが、退職理由などが転職に不利になると判断した場合は、家庭の事情などやむを得ない事情とするのも良いでしょう。
転職のコツを押さえる
転職活動には以下のようにさまざまなコツがあるので、それらを押さえて転職活動を進めると転職成功につながります。
- 転職したい理由を整理する
- 転職する前に改善努力をする
- 自己分析を徹底的に行い将来像を明確にする
- 転職活動のスケジュールを作成する
- 履歴書・職務経歴書のテンプレートを準備する
- 譲れない条件を決める
- 視野を狭めすぎない
- 転職先の社風を応募前に確認する
- メリハリをつけて転職活動をする
- 自分の実力を客観的に把握する
- 企業が知りたいことを理解する
- 企業にマッチした志望動機を伝える
- 企業の求める人物像に応じて自己PRする
- アピールできる部分はしっかりアピールする
- プライドをひけらかさない
- 退職理由はポジティブに言い換える
- 面接の場数をこなす
- 資格取得で他者から一歩リードする
当サイトには、転職活動を成功させるためのポイントを紹介している記事があります。
第二新卒向けの記事ではありますが、第二新卒に限らずとも転職活動に役立つ情報があるので、気になる方はこちらもあわせてご覧ください。
試用期間中の退職・転職で気になる質問Q&A
ここからは、試用期間中の退職・転職で気になる質問をQ&A形式でご紹介します。
試用期間の在籍期間が長ければ転職で不利になりませんか?
試用期間数日で辞めた場合と試用期間3ヶ月で辞めた場合では、より長く在籍していた方が有利かもしれません。
しかしながら、試用期間中の退職したことは事実なので、通常の転職よりは不利になる可能性が高いでしょう。
転職活動に必要な期間はどのくらいですか?
個人差はありますが、自己分析や企業研究、選考対策などを含めるとおよそ3ケ月程度必要になります。
転職の各種サポートが受けられる転職エージェントを活用していけば、およそ1ケ月で内定獲得まで漕ぎつけることも可能です。
※こちらの記事は現在執筆中です。公開までお待ちください。
試用期間が終わるまで我慢して働くのは時間の無駄ですか?
一概に無駄とは言えません。
試用期間中とはいえ、少しでも長く社会人経験を積んでおけば多少は転職で有利になるかもしれませんし、転職先でも役立つ可能性もあります。
ただし、心身に不調が出ている場合には働き続けるとさらに悪化する可能性もあるので、思い切って退職した方が良いでしょう。
試用期間中の退職で菓子折りは必要ですか?
試用期間中の場合は基本的に不要です。
ただし、転職先でも関わる可能性のある会社であったり、「迷惑をかけた」「お世話になった」という気持ちが強いのであれば、菓子折りを用意するのも良いでしょう。
試用期間中に退職するならどのタイミングが良いですか?
会社への影響度や今後の転職を考慮すると、試用期間満了のタイミングがおすすめです。
しかしながら、仕事のストレスが重なっていて憂鬱な状態が続いていたり、ブラック企業の場合はこれに限らないので、少しでも早く退職した方が良いでしょう。
考え直してほしいと懇願されたらどうしたら良いですか?
考え直してほしいと懇願された場合は、根気よく退職しなければならない理由を伝えるしかありません。
自力ではどうにもできないということであれば、退職の交渉から手続きまですべて行ってくれる退職代行に頼るのも良いでしょう。
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試用期間中の退職・転職にまつわる情報を一挙にお伝えしてきました。
いずれも退職・転職時役立つ情報なので、再度おさらいしておくことをおすすめします。
要注意!試用期間中によくあるトラブルとは?
ここからは少し視点を変えて、試用期間中によくあるトラブルについて触れていきます。
働き続けるにしても退職するにしても、試用期間中にはトラブルが発生するリスクがあることを頭に入れておきましょう。
在職中のトラブル
突然解雇通告される
試用期間中に突然解雇通告されるトラブルは多いようです。
企業側は労働基準法により試用期間14日以内であれば解雇予告なしに解雇通告を行えますが、以下のように正当な理由がない場合は解雇はできません。
- 出勤率が90%に満たない
- 3回以上の無断欠勤
- 勤務態度が悪く、指摘しても改善されない
- 協調性を欠く言動があり、社員として不適格
- 経歴詐称があった
また、試用期間が14日を超えているのにもかかわらず突然解雇するのは法律に反するので、然るべきところへ相談しましょう。
本採用を拒否される
試用期間を経て本採用を拒否される方もいるようです。
本採用拒否は法的には解雇に該当するものなので、正当な理由が必要になります。
真面目に勤務していたのにもかかわらず、試用期間満了時に正当な理由なく本採用を見送るというのは法的に認められないことなので、労働基準監督署などに相談してみると良いでしょう。
給与や社会保険の条件がおかしい
試用期間中に退職する際の注意点でも触れましたが、試用期間中の給与が各都道府県の最低賃金を下回っている場合は法律違反となります。
「研修期間中だから給与が支払われない」「残業代が支払われない」というのも、もちろん違法です。
また、社会保険に加入させてもらえない場合も違法となるので、泣き寝入りせずに相談してみましょう。
試用期間が勝手に延長される
試用期間は以下の条件が満たされていなければ延長できません。
- 延長する場合があることについて就業規則や雇用契約書に定められている
- 延長理由が合理的である
- 当初の期間を含めておおむね1年以内である
これらの条件をクリアせずに企業側の都合で延長されている場合は、違法となるので然るべきところへ相談しましょう。
退職時のトラブル
退職届を受け取ってくれない
退職させたくないがために、退職届を受け取らないというトラブルがあるようです。
しかしながら、退職はすべての労働者に認められている権利なので、諦める必要はありません。
どうしても受け取ってくれないという場合には、退職代行に依頼するのもおすすめです。
上司に引き止められる
試用期間中は比較的引き止められにくい傾向にありますが、人材不足に悩む企業であればなんとか引き止めようとするケースもあります。
この場合はQ&Aでもお伝えしたように根気よく退職しなければならない理由を伝え、それでも引き止められるのであれば、退職代行に依頼するのも良いでしょう。
損害賠償や罰金を請求すると言われる
こちらのケースは比較的少ないかもしれませんが、試用期間中の退職で損害賠償や罰金を請求するなどと言われるケースもあるようです。
実際に退職により損害賠償請求が認められたケースもありますが、「退職者が辞めたことにより業務が打ち切られた」という極めて稀なケースなので、法律や就業規則を守って退職手続きをしていけばこのようなことにはならないでしょう。
有給消化が認められない
試用期間中の退職で有給消化が認められないというトラブルもあるようです。
基本的には有給消化できますが、残務対応や引継ぎが残っているのにもかかわらず有給消化の権利を主張しているのであれば認められないということもあります。
残務対応や引継ぎが完了しているのに認められない場合は、労働組合などに相談してみましょう。
診断書を求められた(体調不良が退職理由の場合)
退職理由が体調理由の場合に診断書を求められるケースもあります。
法的に診断書は必須ではありませんし、診断書をもらうには診断書を発行するためのお金や時間もかかるので、診断書を提出する必要はありません。
「診断書を出さないと退職を認めない」などと言われた場合は、手っ取り早く退職代行に依頼するのもおすすめです。
引継ぎが終わらない
試用期間中であればそこまで引継ぐこともない場合が多いですが、引継ぎが終わらないというトラブルもあります。
引継ぎが終わらずに退職すると職場に迷惑がかかってしまうので、試用期間中に退職する際の注意点でも触れたように、事前にしっかりスケジュールを立てて計画的に引継ぎを行う必要があります。
スムーズに退職をしたいなら退職代行がおすすめ
前述の通り、試用期間中の退職にはさまざまなトラブルがつきものです。
これらを自力で解決するのも良いですが、時間もかかりますし、何より心理的負担が大きいというデメリットがあります。
心理的負担を感じることなくスムーズに転職したいのであれば、退職代行がおすすめ。
退職代行とは、退職の手続きや企業とのやり取りを代行してくれるサービスです。
最近では活用している人が増えているので、「とにかく早く退職したい」「仕事を辞めるのが気まずい」と感じている方は検討してみてはいかがでしょうか。
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自分にマッチした転職先を見つけるなら転職エージェントがおすすめ
試用期間中に退職した方の多くは転職することになるかと思いますが、今回の就職・転職では何らかのミスマッチがあって退職となったため、ミスマッチを防ぐ工夫をしないと転職を繰り返してしまう可能性があります。
転職を繰り返すと経歴が汚れて転職が不利になってしまうので、自分にマッチした企業と出会う必要があります。
しかしながら、転職サイトの情報は限られていたり自分の適性などを客観的に見るのは難しいので、自分にマッチする企業を見つけるのは難しいと感じる方も多いかと思います。
そんな方におすすめなのが「転職エージェントの活用」です。
転職エージェントはキャリアアドバイザーが企業の内情を熟知している求人ばかりなので、より企業の実態を把握して応募することができます。
また、転職エージェントのキャリアアドバイザーはあなたの適性を客観的に評価してくれるので、自力で求人を探すよりもミスマッチを防ぎやすい傾向があります。
無料で転職活動の全般的なサポートを受けることができるので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
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試用期間中でも退職できるがリスクがあることを忘れずに
当記事では、試用期間中に退職したいと考えている方へ向けて、試用期間の退職にまつわるさまざまな情報をご紹介してきました。
試用期間中であっても退職することは可能ですが、以下のようにさまざまなリスクがあります。
- 経歴に傷がついて転職が不利になる
- 会社の人や家族などの心象が悪くなる
- 経済的な面で不安がある
一方で以下のようなメリットもありますし、我慢して働き続けて心身に不調をきたしてしまったら元も子もないので転職を検討することも大切です。
- ストレスや心身の不調から解放される
- 新卒入社なら第二新卒枠で転職できる
- 転職活動に時間を割ける
- 本当にやりたい仕事を見つけられる
- 強引に引き留められにくい
いずれにしても、「どのように働いていきたいのか」「どのような自分になりたいのか」を見据えて、どうするのがベストなのか判断するようにしましょう。
試用期間中に退職しても一時の恥に過ぎないので、人の目を気にして自分の気持ちを犠牲にする必要はないでしょう。