育休中は周囲の状況や価値観が変わりやすい時期です。
様々な理由から「育休明けは復職せずに転職したい」と考えるママさんもいらっしゃるのではないでしょうか。
当記事では育休後の転職を目指すママさんに向けて、育休明け転職のベストタイミングやスケジュール・育休後の転職を成功させるコツなどをご紹介します。
子育てと仕事を両立しやすい職場についても解説しているので、ぜひ育休明けの転職活動にお役立てください。
育休明けは復職せずに転職できるが注意も必要
育休明けに復職せずに転職するのは、法的には可能です。
育児は実際に経験しないとわからない大変さがあるため、「育児の大変さを知り、現在の仕事を続ける自信がなくなってしまった」というママさんもいらっしゃるでしょう。
「育休後は復職せずに、育児しやすい職場へ転職したい」と感じるのは、自然なことかと思います。
しかし育休は復職を前提とした制度であり、法律でも「休職前と同じ業務に戻ることが望ましい」とされています。
育児と転職活動の両立は、想像以上に大変なものです。
可能な限り一度復職して、会社に時短勤務・職種変更などの打診をしながら、現在の職場で働き続ける方法を探すといいでしょう。
育休明けの転職にともなうメリット・デメリットを知っておこう
育休明けの転職を決意する前に、育休後に転職するメリット・デメリットを知ることで、決断の精度を上げられます。
育休後の転職にともなうメリットとデメリットを、それぞれ見ていきましょう。
育休後に転職するメリット
育休明けに転職するメリットは、思い描いた通りの環境・仕事が手に入る可能性がある点です。
2019年度の求人倍率は1.55倍と高水準で、求職者にとって追い風が吹いていると言えるでしょう。(一般職業紹介状況(職業安定業務統計)(厚生労働省)より)
新型コロナウイルスの影響により、2020年度の求人倍率は減少傾向にありますが、労働需要の高まり・労働人口の減少といった社会背景があることから、大幅に景気が後退したリーマンショック後ほどの減少率は見られません。(一般職業紹介状況(令和2年7月分)について(厚生労働省)、労働経済の推移と特徴(厚生労働省)より)
またワーキングマザーが働きやすい条件の求人も増加しているため、ひと昔前よりも希望の条件を満たす仕事に出会いやすいでしょう。
育休後に転職するデメリット
育休明けに転職するデメリットは、下記のようなものがあります。
- 育児休業給付金の受給がストップする
- 正社員から非正社員に転職すると生涯年収が大きく下がる
- 子育てとの両立に加え新しい環境に慣れる必要がある
- 保育園の入園が困難になる可能性がある
- 一定期間設けないと次の育休が取りづらい
育休後に転職することで、金銭面から育休中の支援制度まで、幅広い範囲で制限を受ける可能性があります。
特に2人目の出産を検討しているママさんは、次の育休取得について注意が必要です。
育休を取得するには「同一の事業主に1年以上雇用されている」という条件を満たす必要があるため、育休後すぐに転職してしまうと、タイミングによっては次の育休が取りづらくなってしまいます。
1年以内に妊娠・出産を望んでいる場合、育休後に転職する時期について検討するといいでしょう。
育休明けに転職・退職するデメリットについては、下記の記事内の「育休明け退職のデメリット:後悔しないための4つの検討事項」で詳しく解説しているので、ぜひ一度ご覧ください。
>>育休後の退職は可能?ママが育休中に退職を考える理由と転職する際の注意点
育休明けに復職せずに転職した場合、これまでもらった育児休業給付金を返金する必要はありません。
ただし育休中に転職先を見つけて退職した場合は、退職の時点で育児休業給付金の支給はストップするのでご注意ください。
育児休業給付金については、下記の記事で詳しく解説しています。
ママが育休明けにすぐ転職したいと決意する原因・理由とは
育休明けに転職するデメリットを承知したうえで、転職を決意するママさんはたくさんいらっしゃいます。
育休後すぐに転職したいと感じる原因・理由は、主に以下のようなものがあるようです。
- 職場環境
- 収入面
- キャリア
- 育児面
- 子供の預け先
職場環境
下記のような職場環境で働くママさんは、育休明けの転職を検討しだす傾向にあります。
- 土日出勤・夜勤がある
- 勤務先が遠い
- 未経験業務の部署に異動・配属された
- 育休明け戻るポジションがない
- 復職後の待遇面への不満
育児と仕事を両立するのが難しい職場環境の場合「今の職場では働けない」と感じるため、働きやすい職場を求めて転職活動をはじめるママさんは多いでしょう。
収入面
収入面の不安は、育休後の転職につながりやすい原因のひとつです。
- 金銭的な不安
- 育休手当より働いたほうが収入が減る
育児は何かとお金がかかるため、「より高収入の仕事に転職したほうが良いのではないか」という理由から、育休明けに転職するママさんもいらっしゃいます。
また復職後は短時間勤務で収入が減り、「報酬の67%~50%支給される育休手当をもらっていたほうが、働くよりも収入が多い」という状況になってしまうことから、複雑な思いを抱く人も多いようです。
キャリア
キャリア志向のママさんは、出産によるキャリアの壁を超えるために育休明けの転職を決意する場合もあります。
- 育児を理由にキャリアをあきらめたくない
- 将来のキャリアプランが見えなくなってしまった
- 復帰後の仕事についていけるかどうか自信がない
「出産を機に、これまでのキャリアから外れる部署へ異動になってしまった」というケースも少なくありません。
育児面
以下のような育児に関する転職理由は、多くのママさんから聞こえてきます。
- 育児が想像以上に大変だった
- 育児と仕事の両立ができるか自信がない
- 自分や子供の体調など身体的な不安がある
- 子供との時間を優先したい
復職前提で育休を取得したとしても、出産・育児を経験すると考え方も変化します。
「育児を優先できる職場を探したい」と感じるママさんは少なくないでしょう。
子供の預け先
子供の預け先が確保できないため、やむを得ず育休明けに転職するママさんもいらっしゃいます。
- 保育所の空きがない
- いざというとき子供を預けられる身内・協力者がいない
子供の預け先については、働くママさんにとって大きな問題になっていると言えるでしょう。
ここまではママさんが育休明けに転職を検討する理由・原因について解説しました。
育休中に転職・退職を考える理由について、下記の記事内の「育休後の退職を検討するママさんの10の理由」でよりリアルにご紹介しているので、悩みを抱えるママさんはぜひご一読ください。
>>育休後の退職は可能?ママが育休中に退職を考える理由と転職する際の注意点
育休明けの転職を成功させる3つのコツ
可能な限り復職が望ましいとはいえ、上記でご紹介した理由により、育休後の転職を余儀なくされるママさんもいらっしゃるでしょう。
次からは育休明けの転職を決意したママさんに向けて、育休後の転職を成功させるコツをご紹介します。
育休明けの転職活動は大変なことも多いかと思いますが、以下の3つをしっかり押さえて、育児と仕事を両立できる職場に出会いましょう。
- 準備する
- 環境を整える
- 仕事を選ぶ
ひとつずつ解説していきます。
1.準備する
育休後の転職を成功させるためには、事前準備が大切です。
以下のポイントについて、順番に考えてみましょう。
- あらかじめ情報収集する
- 必要な準備をリストアップする
- 自己分析する
- 正社員・派遣・パートで時短勤務など雇用形態を決める
- 転職活動のリミットを決める
自己分析しながら、転職先に求める条件・望ましい雇用形態を決めていくとスムーズに準備が進みます。
自己分析の際は、以下の項目を実施しましょう。
- 転職に求める条件の優先順位を考えて方向性を決める
- 得意分野と実績を見直し、転職先で貢献できることは何かを考える
- 履歴書・職務経歴書を作成する
自己分析を行うことで、自分が求めるもの・譲れない条件などが整理され、実際の転職活動が楽になります。
ママさんが転職活動を成功させるための準備については、以下の記事内の「ママが産後の再就職に向けてするべき準備10ステップ」で詳しく解説しているので、転職活動をはじめる前にぜひご覧ください。
>>産後の就職への10ステップ!出産後の再就職を目指すママがするべき準備
2.環境を整える
自分が望むライフスタイル・仕事に求める条件などを確認したら、次は周囲の環境を整えましょう。
ワーキングマザーとして長く働くためには、以下2点を押さえる必要があります。
- 子供の預け先を決める
- 家族と相談して「ワンオペ育児」を避ける
まずは子供の預け先を決めましょう。
子供の預け先については、以下の記事内の「ママが産後の再就職に向けてするべき準備10ステップ」で紹介しています。
子供の預け先に悩むママさんはご確認ください。
>>産後の就職への10ステップ!出産後の再就職を目指すママがするべき準備
また転職後の負担を軽減するためには、パートナーの協力も不可欠です。
ママさんだけが家事・育児を担当する、いわゆる「ワンオペ育児」を避けるために、以下のポイントについてパートナーと話し合いましょう。
- 家事・育児の分担・ルールを決めておく
- 家族とスケジュールを共有する
転職活動をはじめる前に話し合いの場を設けることで、お互いの意見が明確になり、家事・育児をめぐってのトラブルが防げます。
パートナーとの協力については、以下の記事内の「パターン別!女性が活躍し続けるキャリアプラン」で解説しているので、育児と仕事の両立について悩むママさんはぜひご覧ください。
>>女性のキャリアはどう築けば正解なの?女性が活躍し続けるために必要なこと
3.仕事を選ぶ
転職後の環境が整ったら、いよいよ仕事選びに入ります。
育休明けの転職を成功させるために、仕事を選ぶ際は以下のポイントを押さえましょう。
- 子育てと仕事を両立しやすい職場を選ぶ
- 女性支援に強い転職エージェントを利用する
ママさんにとって育休後の転職で大切なのは、「子育てと仕事の両立ができる職場に出会うこと」なのではないでしょうか。
子育てと仕事を両立しやすい職場の見極め方は以下の通りです。
- 子育て中のワーキングマザーが多く在籍・活躍している
- 時短勤務が可能・産休・育休があるなど女性目線の制度が整っている
- 休日出勤の強要がない
- 比較的休みが取りやすい
- 働いた時間ではなく成果で評価する
- 社内全体がアットホームで家庭の事情などを話しやすい雰囲気
ママさんが働きやすい職場については、以下の記事内の「産後のママが本当に働きやすい職場を見つける方法」で解説しているので、職場探しの前に確認しておくと安心です。
>>産後の就職への10ステップ!出産後の再就職を目指すママがするべき準備
また育休明けの転職活動は、転職エージェントを利用するとスムーズに進む可能性があります。
転職エージェントはプロがあなたに合った仕事を紹介してくれるので、育児に忙しいママさんにとってありがたい存在です。
女性向けサービスに特化した転職エージェントも存在するので、ママさんの悩みに寄り添いながら、育児と仕事の両立が叶う職場を紹介してくれます。
登録・相談は無料なので、育休明けの転職活動に不安を抱いているママさんはぜひ転職エージェントを活用してください。
>>女性におすすめの転職エージェント20選|転職エージェントの選び方や活用法も!
育休明けの転職活動はいつから?スケジュールとタイミング
育休後の転職を成功させるコツを確認したら、続いては転職活動のスケジュールとタイミングについて考えていきましょう。
転職活動のタイミングと全体のスケジュールを把握することで、迷うことなく転職活動を進められます。
ご自身の状況と照らし合わせながら、それぞれ確認していきましょう。
- 育休後の転職スケジュールの一例
- 育休後の転職タイミングについて
育休後の転職スケジュールの一例
まずは育休明けに転職する場合、どのようなスケジュールで進めたらスムーズなのかを確認してみましょう。
下記は4月に認可保育園の入園を目指す、転職活動スケジュールの一例です。
入園予定の前年 | 5~10月 | 保育園の情報収集・見学 |
10~12月 | 保育園申し込み | |
入園予定年 | 1月~2月 | 保育園選考・結果発表 |
1月~2月 | 転職活動を開始 | |
3月 | 現職に退職の申し出 | |
4月 | 保育園入園・現職を退職・転職先へ入社 |
計画的に行動する大切さを、おわかりいただけたかと思います。
以下からはそれぞれの項目について、詳しく見ていきましょう。
保育園の情報収集・見学
まずは保育園の入園を検討し、情報収集することからはじめましょう。
多くのママさんが認可保育園への入園を目指すかと思いますが、認可保育園は必ず入園できるものではありません。
認可保育園に入れなかった際の対策として、認可外保育園などをあらかじめ押さえておくと安心です。
待機児童が多い地区では、認可外保育園でも夏前に次年度4月入園の予定人数に達してしまい、申し込み受付を終了する園もあります。
保育園によっては入園金・予約金の前払いを求められる場合もあるため、認可保育園・認可外保育園両方について、早い段階から情報収集しておきましょう。
現職の就労証明書で保育園の申し込み
10~12月になったら、現職の就労証明書で認可保育園の申し込みをしましょう。
ここで注意するべきポイントは、保育園が決まるまで会社に退職の意思は伝えないということ。
育休明けに自己都合で退職することが会社に伝わっている場合、就労証明書を発行してもらえない可能性があります。
認可保育園入園についての詳細は後述の「育休後の転職:保育園はどうなるの?」で解説するので、合わせて確認しておきましょう。
保育園が決まったら転職活動を開始
1・2月に認可保育園の入園発表があります。
無事に認可保育園の入園が決まったら、いよいよ転職活動のはじまりです。
子供を保育園に預けられるのは4月からなので、4月以降の入社を目指して転職活動を進めましょう。
応募先の企業によっては3~4回面接を実施する場合もあるので、面接の際に子供をどこに預けるのかあらかじめ検討しておくと安心です。
子供の預け先については、以下の記事内の「ママが産後の再就職に向けてするべき準備10ステップ」で紹介しているので、選考が進む前に確認しておきましょう。
>>産後の就職への10ステップ!出産後の再就職を目指すママがするべき準備
子供の預け先のひとつに、一時保育を利用する選択肢もあります。
一時保育は、家族の病気・冠婚葬祭・その他私的な理由でも、子供の保育が困難なとき子供を預かってくれる制度です。
認可保育園などで実施している自治体が多いので、転職活動の際に活用するといいでしょう。
転職先が決まったら現職の退職手続き
転職先が決まったら、現職の退職に向けて行動しはじめましょう。
以下では育休明けの転職を目指すうえで、現職を退職する際の注意点について解説します。
育児休業給付金をしっかりもらって円満退職する方法
育休中は育児休業給付金が支給されるため、「ギリギリまで給付金をもらいたい」というのがママさんの本音かと思います。
育休明けの転職を決意してすぐに会社へ退職の意思を伝えてしまうと、その時点で育休が打ち切りになる可能性があり、育児休業給付金も受給できなくなるでしょう。
育児休業給付金をもらいながら、会社への迷惑を最小限に留め円満退職を目指すのであれば、退職の意思は復職する1ヶ月前に伝えるのが得策です。
会社に規定があれば従う必要がありますが、1ヶ月前であれば会社側もあなたの穴埋めをする準備期間が生まれます。
復職の1ヶ月前に退職の意思を伝えることで、育児休業給付金をギリギリまでもらいながら円満退職ができるでしょう。
退職日によって育児休業給付金の金額は変わります。
1日退職日がずれるだけでもらえる金額が異なるケースもあるので、退職日を決める際は以下の記事内の「育休後に退職したら育児休業給付金や失業保険はどうなる?」を確認しておきましょう。
求職中は保活に不利なため退職届を出すタイミングに注意
認可保育園に入園するためには、会社に在職しているほうが有利です。
働く意思があったとしても、仕事をやめてから転職活動をすると「求職中」扱いになってしまい、認可保育園の入園が難しくなってしまいます。
保活をしている時期は、現職か転職先に在籍している状態が望ましいため、退職届を出すタイミングには気をつける必要があるでしょう。
転職するなら育休中?復帰後?育休後の転職時期について
上記では育休明け転職スケジュールの一例について見てきました。
無理なく育休後に転職するなら、一旦復職して半年程度働いたタイミングをおすすめしますが、「育児休業給付金をしっかりもらって円満退職する方法」で前述した通り復職するのが難しい職場環境である場合は、復帰1ヶ月前に退職を申し出て転職するのがベストでしょう。
現職を退職するタイミングで転職先に勤められるよう、計画的に転職活動と保活を進めるのが大切です。
育休後の転職:保育園はどうなるの?
「育休後の転職スケジュールの一例」で見てきた通り、育休明けの転職を目指すには保活との両立が重要です。
以下からは育休後の転職において、知っておきたい保育園の注意点について解説していきます。
- 育休中の転職で保育園内定が取り消しになる可能性がある
- 現職と転職先の就労条件が大きく変わらないようにする
- 自治体によってルールが異なる
ひとつずつ見ていきましょう。
1.育休中の転職で保育園内定が取り消しになる可能性がある
すでに認可保育園の申し込みが完了していて、「育休からの復帰」扱いで保育園の入園が許可されている場合、在籍中の会社を退職すると入園が取り消されるケースがあります。
認可保育園の入園は両親ともに働いている世帯を優先するため、「求職中は保活に不利なため退職届を出すタイミングに注意」で解説した通り、保活中は企業への在籍が必要不可欠です。
転職先が決まっていない状態で退職してしまうと、就労証明書の入手が困難になり、待機児童の多い自治体では認可保育園の内定が取り消しになる可能性もあるでしょう。
認可保育園の入園審査を通過しているママさんは、なるべく早めに転職先を見つけて、転職先の就労証明書を準備できるよう気を配る必要があります。
就労証明書提出のタイミング
子供を認可保育園に預けるために必要なのが「就労証明書」です。
就労証明書は以下のようなタイミングで提出が求められます。
- 保育施設を利用申込するとき
- 育児休業を取得するとき(出産後2ヶ月以内に提出)
- 育休から復帰したとき(復帰後すぐに提出)
- 現況届提出時(例年7月ごろ提出)
- 雇用期間の延長など就業内容に変更があったとき
認可保育園への入園申し込みのタイミングだけではなく、復職時などにも提出する必要があるため、無職期間を最小限に抑えながら育休明けの転職を目指す必要があります。
2.現職と転職先の就労条件が大きく変わらないようにする
現職と転職先の勤務時間・就労する日数などが大きく変わる場合、再選考にかけられて認可保育園の内定が取り消される場合があります。
認可保育園の審査は、フルタイムで働くママさんを優先する制度です。
就労日数や勤務時間が転職によって短くなると、入園の優先順位が下がり不利になる傾向にあります。
「時短勤務を希望して転職活動している」というママさんは、就労条件にも注意して転職先を決めましょう。
3.自治体によってルールが異なる
育休後の転職・退職における認可保育園利用の注意点について前述しましたが、認可保育園の入園基準は自治体によって異なります。
認可保育園申し込み時と復職時の就労証明書が、同じ企業のものでなければ入園できない自治体・就労条件が同じであれば転職が不利にならない自治体など様々です。
大切なのは自治体の認可保育園の選考基準・ルールなどを、早い段階で確認すること。
「転職先が決まったのに、保育園の内定が取り消しになってしまった」という事態を防ぐためにも、余裕をもって保活しましょう。
認可保育園の審査制度については、以下の記事内の「出産後の再就職はいつから可能?ベストなタイミングは?」で解説しているので、確認しておくと安心です。
>>産後の就職への10ステップ!出産後の再就職を目指すママがするべき準備
育休後の転職を成功させるための履歴書作成・面接対策について
保活の注意点を確認したところで、続いては育休後の転職活動について解説していきます。
育休明けの転職活動で押さえたい履歴書作成・面接対策のポイントをご紹介するので、応募したい転職先が見つかったママさんはぜひ参考にしてください。
育休明けの退職は、応募先の企業からはどう見られるのか不安を抱く人は、以下の記事内の「育休中の転職:タイミングや採用企業にどう伝えるか」を確認してみましょう。
>>育休後の退職は可能?ママが育休中に退職を考える理由と転職する際の注意点
履歴書などの応募種類を整える
育休明けの転職活動で履歴書などの応募書類を作成する際には、以下のポイントを押さえましょう。
- 育児休業中と明記する
- 育休の期間は勤続年数に含めて良い
- 重要なのは転職理由
育休中の転職はあまり良いイメージを持たれませんが、隠したまま採用されたとしても、入社後に企業と信頼関係を築くのが難しくなってしまいます。
重要なのは育休中を隠すことではなく、説得力のある転職理由を示すことです。
また、自己PR欄には「企業に貢献できるアピールポイント」と一緒に「仕事と子育ての両立方法」について記載し、子育て中も安心して働けるサポート体制が整っていることを伝えるといいでしょう。
ママが面接で聞かれやすい質問集
育休中の転職活動において、面接で聞かれやすい質問は以下の通りです。
- 今までの職歴
- 転職理由
- 業務経験の詳細
- 今後のキャリアプランの希望
- 仕事で壁にぶつかったときの対処法
- 苦手な人への接し方
- 会社の退職理由
- 「突発的な残業ができない」とはどの程度なのか
- 子供の体調が悪いときはどうするのか
一般的な面接時の質問に加えて、育休中の転職活動ならではの質問も多い傾向にあります。
しかし「育休明けの転職を成功させる3つのコツ」でご紹介した準備をしっかり行えば、どの質問にもスムーズに回答できるはずです。
ママさんが転職活動で面接対策をする際のポイントは、下記の記事内の「主婦が再就職を成功させて活躍するための10ポイント」でもご紹介しているので、面接前に目を通しておくといいでしょう。
>>主婦の再就職は難しいの?専業主婦の再就職を成功させる10のポイント
育休明けの転職は復職も視野に入れて慎重に進めよう
育休明けの転職は可能ですが、育児と転職活動の両立は想像以上に大変です。
就活と保活のタイミング・スケジュールを考慮しながら、慎重に育休後の転職活動を進めましょう。
復職の可能性も視野に入れて、ご自身と家族にとってベストな選択はどれなのか、じっくり検討してみてください。