新卒採用は売手市場とはいえ、就職が決まらないまま大学卒業を迎えてしまう学生も少なくないようです。
既卒者として就活をはじめるにしても、「既卒の就活方法が分からない…」「新卒と同じ就活方法でいいのか分からない…」と不安に思うのではないでしょうか?
当記事では、既卒の就活方法について詳しくご紹介します。
以下のような方は、ぜひ最後までご覧ください。
- 既卒の就職活動をスタートしようとしている人
- 既卒の就活方法が全く分からない人
- 新卒の就活と同じように既卒の就活をしようとしている人
既卒の就活で成功したいなら「既卒枠」を狙うのがベスト
なぜ既卒者向けの就活方法を取り入れると内定率を高められるのでしょうか?
その理由をご紹介します。
既卒者が「新卒枠」を狙うのは厳しい
厚生労働省は「学校卒業後3年は新卒枠で採用するように」と企業に促しているのもあり、既卒者を「新卒枠」で採用する企業は徐々に増えていますが、まだまだ少ないのが現状です。
リクナビやマイナビなどの新卒向けの就活サイトから、既卒者がエントリーできる企業もありますが、「既卒と比べたら新卒の方が良い」という企業が多いので、自信をもってアピールできることがないと新卒枠を狙うのは厳しい状況にあります。
既卒は新卒とは別の就活対策が必要
既卒者は新卒学生と肩を並べると不利ですが、「就職できない」ということはありません。
この後で詳しく紹介しますが、既卒の就活方法のひとつ・既卒者向けの「就職エージェント」を利用した場合は高い内定率を獲得しており、人気のエージェントDYM就職では96%、ウズキャリ既卒では86%の内定率で新卒と同等かそれ以上の実績があります。
このように既卒ならではの就活方法や対策をすることで、就職成功率がグンとアップするので、新卒とは別の就活対策が成功のカギを握っていると言えます。
アピールポイントがあれば新卒とも戦える!
もちろん、難易度の高い資格や仕事に直結するような資格を持っていたり、受賞歴や起業経験がある、高学歴など自信をもってアピールできるポイントがあれば新卒とも十分戦えます。
ただし、目立つようなアピールポイントがない人は、戦略的に既卒向けの就活方法を実践した方がより確実でしょう。
既卒の就活方法は主に4つ
それでは、既卒の就活方法には一体何があるのでしょうか?
主な既卒の就活方法は以下の通り。
- 人材紹介(就職エージェント)
- 求人サイトからの応募
- ハローワーク
- 企業ホームページからの直接応募
それぞれ特徴とメリット・デメリットについてご紹介します。
人材紹介(就職エージェント)
既卒の就活方法の定番と言えば、人材紹介(就職エージェント)。
就職エージェントは就職を希望する人と企業との架け橋となって、双方にとって良い結果となるようなマッチングを行います。
選考対策や推薦状を書いてくれるなどの就活サポートが充実しているので、他の就活方法よりも内定率が高くておすすめの就活方法と言えます。
- 企業側の目線で有益な情報を提供してくれる
- 自分の適性を客観的に評価してくれる
- 自分に合った求人を紹介してくれる
- 企業の内情に精通していて入社後のアンマッチを防げる
- 選考対策をしてくれる
- 推薦状を書いてくれる
- 悩んだときに相談できる
- 受け身な就活になりがち
- 志望度が低い企業を勧められる場合もある
- エージェントとの相性が悪いとうまくいかない
当サイトには、既卒者向けの就活エージェントを多数紹介している記事があります。
気になる方はこちらもあわせてご覧ください。
求人サイトからの応募
新卒の就活の定番・求人サイトは、既卒の就活方法でも欠かせない存在です。
求人サイトの最大の特徴は、情報量の多さ。
全国からさまざまな企業が求人サイトに登録しているため、求人サイトを見るだけで理想の企業やその情報を簡単に入手することが可能です。
- 情報が多い
- おすすめの求人情報や企業からのスカウトメールが届くことがある
- 社員インタビューなどで会社の雰囲気を確認できる
- PC、スマホから確認できるので、いつでも就活できる
- 会員ページで就活の進捗やスケジュールをチェックできる
- 企業サイト以上の会社の実情や雰囲気、どういう人に向いているかなどがわからない
- 求人検索、応募、面接日調整など、すべて自分で行わなければいけない
- 履歴書や面接などの対策で客観的なアドバイスがもらえない
- 就職後のミスマッチに陥る可能性あり
当サイトには、既卒者向けの求人サイトを多数紹介している記事があります。
気になる方はこちらもあわせてご覧ください。
ハローワーク
ハローワークは転職や再就職の方が利用するイメージかもしれませんが、既卒の就活でも利用できます。
求人サイトや企業ホームページによる応募の場合、応募から選考の日程調整まですべて自分でやらなければなりませんが、ハローワークの場合は相談員が対応してくれます。
地域密着型の求人が多いので、地元で就職したい既卒の方には心強い味方となるでしょう。
- 地域密着型の求人を紹介してくれる
- 強く勧められることが少ない
- 就活の相談や選考対策ができる
- 企業とのやり取りをしてくれる
- 相談員によって対応が変わる
- 自分から積極的に行動しなければならない
- 社内の雰囲気などがわかりにくい
- 求人の内容と実際に差がある場合あり
企業ホームページからの直接応募
企業のホームページの求人情報から直接応募することも可能です。
企業側が求人サイトに登録しているとは限らず、自社のホームページのみで採用活動をしている場合もあります。
求人サイトに登録しないことで、本当にその企業に興味のある就活生だけが応募してくるので、求人サイトよりもライバルが少ないのがポイント。
就職したい企業が決まっている場合は、企業のホームページに求人情報が掲載されているかどうか確認しておきましょう。
- 企業に関する情報が多い
- 企業独自のコンテンツで会社の雰囲気を確認できる
- 志望度の低い人は受けないので求人サイトよりもライバルは少ない
- PCやスマホから確認できるので、いつでも就活できる
- マイページで就活の進捗やスケジュールをチェックできる
- 応募、面接日調整など、すべて自分で行わなければいけない
- 履歴書や面接などの対策で客観的なアドバイスがもらえない
- 大手の場合はかなり競争率が高くなる
- 就職後のミスマッチに陥る可能性あり
就活方法が違っても就活の流れは基本的には同じ
既卒の就活方法にはさまざまありますが、方法が違っても就活の流れは基本的に同じです。
こちらでは、既卒の就活の流れとそれぞれのポイントをご紹介します。
これらは既卒者が就活するうえで基本ですが最も重要な部分。
新卒の就活時にしっかり準備できていなかった部分もあるはずですので、一通り読むことを強くおすすめします。
就活の準備
既卒の就活を始める前に、まずは就活する準備を整えましょう。
求人サイトや就職エージェントを利用するにしても、企業とやり取りするにしてもメールアドレスが必須なので用意しましょう。
Yahoo!メールやGmailなど無料で使用できるメールでOK。
メールアドレスは複雑なものとせず、氏名(taro.yamada@~)など分かりやすいものにしましょう。
企業と面接する際にはビジネスマナーもチェックされているので、事前に押さえておきましょう。
ビジネスマナーは既卒者向けの就活サイトや就職エージェントで学ぶことができます。
無料会員登録するだけで学べるので、自分が学びたいと思うところに登録してみると良いでしょう。
身だしなみも意外とチェックされているポイント。
新卒の時に使っていたスーツや鞄がある人は、それらを活用すると良いでしょう。
当サイトには既卒の就活時の服装や身だしなみについてまとめた記事があります。
男女別で詳しく解説しているので、こちらもあわせてご覧ください。
自己分析
「〇〇の仕事をしたい」「〇〇という条件を満たす職場に就職したい」という希望が明確でないと、自分に合わない企業に就職してしまうかもしれません。
企業選びや職種選びの基準を明らかにするために、自己分析をしていきましょう。
自己分析では過去の経験を振り返り、自分が何をやりたいのかを分析しましょう。
過去の経験に対して興味を持った理由や課題への向き合い方から行動や思考パターンが見えてくるので、自分のやりたいことや適性、さらに長所や短所も把握できます。
やりたくないことを明確にすることにより、やりたいことが明確になります。
例えば営業職を希望するにしても、「バリバリの営業はやりたくない」「個人に対する営業はやりたくない」などあるはずなので、自分のやりたくないことも分析してみましょう。
明確なキャリアプランを立てると、業界や職種選び、企業選びの基準が明確になります。
就職してみないと分からないという声もあるかもしれませんが、就活しているうちにキャリアプランを立てて自己PRで活用すると面接官からも一目置かれるでしょう。
業界・企業研究
自己分析で自分の興味や適性を把握したら、業界や職種、企業の研究をしましょう。
あまりに業界や職種を絞り過ぎると、受けられる企業数が少なくなってしまいます。
企業へのエントリー数が多いほど内定率が高くなる傾向があるので、「少しでも興味がある」「興味はないけど適性がありそう」という業界や職種があれば、研究しておきましょう。
業界・企業研究では視野を広げることも大切ですが、あまりに広げ過ぎるとかなり時間を要します。
自己分析の結果を踏まえて、ある程度自分の興味や適性のある業界や職種、企業に絞って研究しましょう。
求人探し
興味や適性のある業界や職種の研究をしたら、いよいよ求人を探します。
就職エージェントの場合は求人を紹介してもらいますが、それ以外の就活方法では自分で探す必要があります。
既卒は新卒と比較されると不利になることが多いです。
既卒者向けの求人であれば内定する確率も高くなるので、既卒者向けの求人を探しましょう。
求人を探すタイミングは早ければ早い方が良いです。
既卒の場合は1年を通じて採用をしている企業もあるため、内定獲得の可能性を高めるためにできるだけ早く企業に応募することが大切です。
新卒や転職と比較すると既卒の求人数は少ない傾向にあります。
より多くの求人に出会うためにも、就活サイトやエージェントなど複数の就活方法を取り入れて求人を探すと良いでしょう。
選考対策(履歴書・筆記試験・面接など)
求人を探して応募すると選考がはじまります。
どんなに働く意欲があっても、あまりに他者より劣っていると選考で落されてしまいます。
選考を受ける前に選考対策をしておきましょう。
履歴書の書き方はネット上を探せばいくらでも出てきます。
しかしながら、既卒の就活は既卒ならではポイントもあるので、既卒者向けの就活サイトで履歴書の書き方をチェックしてみると良いでしょう。
就職エージェントの場合は添削もしてくれるので、不安のある方はエージェントの活用をおすすめします。
メジャーな筆記試験には、「SPI」や「玉手箱」があり、いずれも能力検査と性格検査がセットになった試験形式となっています。
能力検査では仕事をする上で必要となる基礎的な能力、性格検査は人柄や適性、企業との相性などを調べます。
その他にも能力を図るものとして、一定時間ひたすら足し算をし続けるクレペリン検査などもありますが、いずれの試験も対策本などが販売されているので、試験に慣れるためにも取り組んでおくと良いでしょう。
面接は事前に質問対策しておけば、落ち着いて答えられます。
以下のようなよくある質問に対しては、すぐに回答できるようにしておきましょう。
- なぜ新卒で就職しなかったのですか?
- 卒業から今まで何をしていましたか?
- 既卒から正社員になろうとした理由
- 自己紹介・自己PR
- 自分の長所・短所
- 成功経験・失敗経験
- 志望動機
- 今まで経験してきたことを通じて当社にどのように貢献できますか?
- キャリアプラン
- 当社以外に受けている企業はありますか?
- 逆質問(最後に何かありますか?)
当サイトには、既卒就活の面接で良く聞かれる質問と回答例についてまとめた記事があります。
面接対策をしたい方は、こちらもあわせてご覧ください。
応募・選考
求人に応募したら、あとは選考の場で本領を発揮するのみ。
志望度が低い企業に対しても丁寧な態度を心がけましょう。
内定
選考が上手くいけば内定獲得です。
内定後のやり取りや振る舞いもチェックされるので、気を抜かないようにしましょう。
既卒の就活の流れとそれぞれのポイントをご紹介してきました。
改めて見てみると、やらなければならないことやポイントが多いことがお分かり頂けたかと思います。
自己分析や業界研究・企業研究、選考対策に自信のない方ややり方がわからない方も中にはいるのではないでしょうか?
このような方は、就職エージェントに登録してキャリアアドバイザーに相談しながら進めていくことをおすすめします。
既卒の就活を成功させるコツとは?
ここからは、既卒の就活を成功させるコツをご紹介します。
前述の就活の流れで触れたポイントにプラスして押さえておきましょう。
意識・考え方を整える
既卒の就活に取り組む前に意識や考え方を整えておくと、その後の選考でも活きてきます。
以下の考え方を取り入れて就活に臨みましょう。
まずは自分が新卒ではなく既卒であるということを受け入れ、就活が一筋縄ではいかないのは当然と思っておいた方が良いでしょう。
だからといって、「既卒者は就職できない」というわけではありません。
採用担当者は「既卒であること」や「社会人経験がないこと」よりも、「既卒になったことを踏まえて、就職するためにどんな努力をしてきたか」を重視しているので、履歴書や面接でしっかりアピールしましょう。
自分の行きたい企業がある場合は、「既卒者でも応募可能かを企業に問い合わせる」など主体的に行動することも大切です。
既卒者向けの求人がなくても、熱意を感じて選考を受けさせてもらえる可能性もあるので諦めずに行動してみましょう。
就職エージェントやハローワークを利用する場合は、どうしても受け身になりがち。
自分の将来を決めるのは自分なので、担当者に色々アドバイスされても自分の意見を持つようにしましょう。
早めの行動を心がける
既卒の就活は早め早めの行動が肝心。
既卒者は中途採用扱いが一般的なので、年中採用している企業が多いです。
採用枠が埋まってしまったら応募できなくなってしまうので、自分が就職したい企業があるなら早めに行動を開始しましょう。
視野を狭めず1社でも多くエントリーする
内定を獲得している既卒者は内定のもらえない既卒者よりもエントリー数が多い傾向にあります。
受ける企業が多くなればなるほど、内定をもらえる可能性が高くなるのは当然。
厳しいといわれている既卒の就活を有利にするためにも、視野を狭めずに多くの企業へエントリーしましょう。
既卒でも新卒向けのリクナビやマイナビを使ってみる
既卒の就活でも新卒向けのリクナビやマイナビを使用できます。
冒頭お伝えしたように厚生労働省から既卒を新卒枠で採用するように要望されていたり、昨今の若手の人材不足も相まって、既卒者を新卒枠で採用している企業が徐々に増えているからです。
たとえば、リクナビなら「上場企業」「既卒可」という条件で絞り込んだとしても、1,000件以上の求人を見つけられます。
まだまだ新卒市場に既卒が入り込むのは厳しいとは言いつつも、意外と多くの企業が既卒者を受け付けているので、「既卒者だから無理かも…」と諦めずに求人に応募してみましょう。
既卒者だからこそ大手企業の選考に挑戦してみる
既卒者だと「大手企業に就職するなんて無理」と思うかもしれませんが、意外と大企業に就職できる可能性があります。
こちらのグラフをご覧ください。
(引用元:https://www.hrpro.co.jp/)
既卒者に新卒枠で内定を出した企業は、従業員数1,001名以上の企業は36%、従業員数301名~1,000名の企業は22%、従業員数300名以下の企業は10%となっており、規模の大きな会社ほど既卒者を新卒枠で採用していることがわかります。
大企業はさまざまな人材を揃える採用枠の余裕があるため、アピールポイントがあれば既卒者でも十分にチャンスはあるでしょう。
既卒者向けの就活サイト・エージェントを活用する
既卒者でもリクナビやマイナビを利用してOKとお伝えしましたが、やはりこれらのサイトは新卒向けであり、既卒の求人がそれ程多くないので既卒の就活にはやや不利です。
既卒で就活したいなら、既卒の求人を多く取り扱っている既卒者向けの就活サイトや就職エージェントを活用しましょう。
既卒者向けの就活サイトや就職エージェントは無料で利用できて、既卒者の求人数がリクナビ・マイナビよりも多く、既卒向けの情報提供もしてくれます。
当サイトでは、既卒者におすすめの就活サイト・就職エージェントを多数紹介している記事があるので、気になる方はこちらもあわせてご覧ください。
資格取得など就職をするための努力をする
既卒者の採用が増えているとはいえ、既卒者が不利な状況にあるのは変わりありません。
他のライバルと差をつけるためにも、資格取得など就職するための努力をしてみましょう。
自分が希望する職種に関連する資格はもちろん、TOEICで800点以上の高得点を取れば就活でアピールできます。
資格を取得するまでのプロセスもアピールポイントになるので、就活の合間をみて取り組んでいきましょう。
新卒時とは違う志望動機・自己PRをする
新卒にありがちな「社風に共感しました」という志望動機。
既卒者がこのような志望動機を伝えると、「新卒の就活に失敗しているから、早く内定がほしくて言っているだけ」と企業側は思ってしまうようです。
既卒の就活では既卒だからこそ伝えるべきポイントがあるので、必ず聞かれる志望動機と自己PRのポイントを押さえておきましょう。
志望動機:働く意欲をアピール
既卒者の志望動機で最もアピールしたいポイントは「働く意欲」です。
新卒からは遅れをとったが、働く意欲は人一倍あることをアピールしましょう。
職種別の採用の場合は、「なぜその仕事をその会社でやりたいのか」「どんなことをやりたいのか」を伝えるとなお◎。
過去の経験と未来のキャリアプランにつながるように語ると志望動機に説得力が増すので、新卒時に就活に失敗していたとしても、面接官は好印象を持ってくれるでしょう。
自己PR:就職するために何をしてきたかをアピール
通常の自己PRでは「私の強みは〇〇です」と最初に簡単な結論を述べ、その後強みの根拠となるエピソードを紹介していきますが、既卒者の場合は「就職するために何をしてきたのか」をアピールすると良いでしょう。
資格取得やインターンシップはもちろん、希望する企業の製品やサービスの研究もアピールできます。
これらの学びが入社後どう活かせるのかを伝えると、より説得力のある自己PRとなるでしょう。
既卒者は新卒学生に対しても転職者に対しても劣っていて、アピールできることなんて無いと思うかもしれません。
しかしながら、既卒者には既卒者ならではのメリットもあるので、以下の2つをアピールしていきましょう。
採用担当者は新卒の就活が上手くいかなかった既卒者に対して以下のような印象を抱いています。
- 働く意欲が高い
- 危機感があるので企業の意向や指示に対して素直
- 就業経験がなく他社のやり方に染まっていないため柔軟性がある
既卒者は新卒や中途採用の人材よりも不利のように思えますが、既卒者と未経験の中途採用者の場合は、既卒者の方が有利になる場合も。
企業は他社のやり方に染まった頑固な人やクセのある人を嫌うので、若くて他社に染まっていない既卒者の方が好印象だと思っています。
また近年入社3年以内に転職する人も増えており、このような中途の人材は「すぐに転職するかもしれない」と企業側が敬遠するので、既卒の方が有利になってきます。
企業側からはこのように思われていると知った上で、アピールしていくと良いでしょう。
既卒者は新卒者よりも人生経験が多いことも強みです。
「就活に失敗した」「〇〇をしていたから就活できなかった」など、既卒になった理由が何かしらあるはずです。
既卒になった理由を人生経験のひとつとしてアピールすることができれば、マイナスな理由であっても好印象に転じるでしょう。
既卒の就活について詳しく知りたい!よくある質問Q&A
ここまでは既卒の就活方法のポイントやコツをご紹介してきましたが、参考になったでしょうか。
ここからは、既卒の就活でよくある質問についてまとめて紹介するので、既卒の就活についてさらに知りたい方はこちらもチェックしておきましょう。
そもそも既卒とは何ですか?第二新卒との違いは何ですか?
既卒とは、「大学・短大・専門学校・高校卒業後、正社員として勤務したことのない求職者」のことです。
混同されやすい第二新卒は、「新卒で入社後3年未満の求職者」のこと。
既卒と第二新卒の主な違いは「就業経験の有無」と覚えておきましょう。
既卒者でも大学の就職課に相談できますか?
既卒者でも大学の就職課に相談できるようですが、あまりおすすめしません。
大学の就職課は新卒採用が中心のため、既卒向けの知識や情報があまり手に入らない可能性があります。
既卒者で就活したいのであれば、既卒者向けの就活サイトや就職エージェントなどの方がより確実でしょう。
既卒者でも新卒向けの就職サイトや、転職サイトから応募できますか?
新卒向け就職サイトに掲載される求人の多くは「卒業予定者」を対象にした求人ですが、企業によっては既卒者の応募を受け入れていることもあります。
転職サイトは「社会人経験や業務経験のある即戦力の人材」の求人が多いですが、「未経験歓迎」「経験不問」などと書かれている求人なら既卒者にもチャンスがあるかもしれません。
いずれにしても、応募したいと思う企業が見つかった場合は、応募してみるか、応募前に「既卒ですが応募可能でしょうか?」と問い合わせてみましょう。
企業によっては問い合わせによって「入社意欲がある」と捉えられるので、積極的に行動していきましょう。
就活をはじめるタイミングはいつがベストですか?
就活をはじめるタイミングは、頑張ろうと決意した時がベスト。
既卒者は新卒採用にも応募できるため、新卒採用と同じく4~6月頃に就活のピークを迎えますが、1年を通して未経験者を採用している会社もあります。
大手企業の中には、留学している人や既卒者向けに、秋以降に二次採用を行うケースもあるので、就活に意欲のあるタイミングではじめるのが良いでしょう。
既卒者の入社時期はいつですか?
既卒者の入社時期は、新卒枠で採用されたのか中途枠で採用されたのかにより異なります。
新卒採用であれば翌年4月(まれに10月のところも)、中途採用であればタイミングが合えば翌月1日、企業によっては数ヶ月待ってくれるところもあるでしょう。
ブラック企業の見分け方はありますか?
これから就活をはじめる既卒者の中には、「ブラック企業に出会わないか不安…」と思う方もいるのではないでしょうか。
確かにブラック企業は存在しますが、ブラック企業を見分けるためのポイントがあります。
以下のポイントに当てはまるかチェックし、ブラック企業を回避していきましょう。
いつまでも求人が掲載されている企業や頻繁に求人を出している企業は、人が定着せず常に人員不足のブラック企業の可能性があります。
離職率が高いのは、労働条件や待遇が悪いからかもしれません。
離職率が高くてたびたび求人を見かける企業には気を付けましょう。
企業規模に対してあまりに募集人数が多い求人には注意が必要です。
新規事業立ち上げなどの理由が明記されていない場合は、人員を大量に募集して採用後ふるいにかける意図があるかもしれません。
待遇や条件、仕事内容についての質問に対して、答えを曖昧にする企業は要注意。
応募者に知られると不都合な事実があるのかもしれません。
面接官の態度が横柄だったり、威圧的であったりする企業にも気を付けましょう。
「圧迫面接」の可能性もありますが、常にそのような態度であれば社員にも同様に接しているのかもしれませんし、顧客からの評判もあまり良くないかもしれません。
ここまでの記事を通して、既卒の就活方法や気を付けたいポイントなどがお分かり頂けたかと思います。
ここからは、既卒の就活事情について詳しく触れていきます。
既卒の最新就活事情とは?
厳しいと言われている一方で、新卒扱いでも採用が増えてきている既卒の就活事情。
既卒者全体で見ると実際のところはどうなのでしょうか?
既卒者の内定率は45%と低いのが現状
(引用元:https://saponet.mynavi.jp/)
マイナビの「既卒者の就職活動に関する調査」によると、既卒者の内定率は45%となっているようです。
約1/2の確率で内定を獲得しているため、就職するのがかなり厳しいというわけではないといえるでしょう。
しかしながら、新卒の内定率83.4%と比べるとかなり低いので、新卒よりは厳しい状況にあるのは事実でしょう。
このように既卒者の内定率が低い理由には、以下が考えられます。
職歴なし・空白期間ありは企業に嫌われがち
「職歴がない」=「周囲より社会人経験がない」、「空白期間あり」=「ニートやフリーターだった期間がある」ということを示します。
これらがあると「働く意欲が低い」というイメージを持たれ、企業も慎重に見るようになるので、結果として、既卒者の内定率が低くなっています。
かといって、「派遣などで職歴をつけたい!」と安易に行動するのはNG。
既卒になっても働く意欲が低いままの人は一定数いるので、目的を持ち、働く意欲を見せて積極的に活動するだけで他の既卒者よりも優位に立てます。
既卒の期間・年齢的な制限がある
採用時に既卒の期間や年齢的な制限があることも既卒者の内定率に影響しています。
新卒採用では、基本的に「既卒3年以内の人」しか受けられません。
またこれは企業によって異なりますが、「既卒5年以内のみ」「30歳未満のみ」などという既卒年数や年齢で受けられない企業もあります。
既卒の期間が長ければ長いほど受けられる企業は減ってくるので、就職しようと思ったらすぐに就活するのが良いでしょう。
卒業から3年以内であれば、まだまだ多くの企業が戦力として考えてくれる年齢なので、働く目的や志望動機をしっかり固めるなどして、前向きに粘り強く就職活動をしていきましょう。
「企業の採用難」により既卒者の就職チャンスは広がりつつある
昨今では求職者側が売り手市場となっており、新卒採用だけでは人員を確保しきれない企業が多くなっているため既卒採用に積極的な企業も増えています。
さらに「3年以内に辞める新卒社員が多い」という状況も相まって、企業側の「若手を採用したい」というニーズは絶えることはありません。
このように既卒者のチャンスは広がりつつあるので、既卒者だからといって「就職が難しい」とは言えない時代になってきています。
企業が既卒者を採用する理由には以下があります。
- 新卒採用だけでは人員を確保しきれない企業が増えているため
- 組織の年齢構成を考慮し、不足している20代の人員を確保するため
- 入社後3年以内に辞める社員の枠を補充するため
既卒者のニーズは高まりつつあるので、既卒だからといって諦める必要はありません。
希望をもって既卒の就活に臨みましょう。
既卒の就活を成功させたいなら就職サイトとエージェントの併用がおすすめ
既卒の就活事情はやや改善していると言え、新卒と比較するといまだ厳しい状況にあるのには変わりありません。
既卒者が就活で成功したいのであれば、新卒向けの就活サイトを使い既卒枠を積極的に狙っていくのと並行して、既卒者向けの求人が多い就職サイトとエージェントを活用する方法をおすすめします。
いずれかひとつでも構いませんが、就職サイトはエージェントの「求人数の少なさ」をカバーできますし、就職エージェントはサイトには無いサポートやフォローを受けられるメリットがあります。
就活サイトと就職エージェントを併用すると内定率が高まるので、とりあえず両者とも複数社に登録して、数人のエージェントと面談して戦略を練りサポートを得て、多くの選択肢の中から自分に合ったものを見つけて応募していくのが良いでしょう。
当サイトには、既卒者におすすめの就活サイトと就職エージェントを紹介する記事がありますので、参考にしてみてください。
既卒は既卒の就活方法で内定を獲得しよう!
既卒の就活方法を中心に、既卒就活のコツや就活事情などさまざまご紹介してきました。
既卒の就活方法は主に以下の4つ。
- 人材紹介(就職エージェント)
- 求人サイトからの応募
- ハローワーク
- 企業ホームページからの直接応募
それぞれ特徴やメリット・デメリットがあるので、自分にあう就活方法を選びましょう。
内定率を高めたいなら就活サイトと就職エージェントの併用がおすすめ。
就活サイトも就職エージェントも会員登録無料なので、まずは気軽に登録してみてはいかがでしょうか。