働きながら転職できる？在職中に転職活動をするべき理由やコツ・注意点など

在職中に働きながら転職活動を進めたほうがいいのか、仕事を辞めてから転職活動を始めたほうがいいのか、決めかねている人もいらっしゃるのではないでしょうか。

結論を言えば、よほどの理由がない限りは在職中に働きながら転職活動をしたほうがいいです。しかしそうなると、「仕事と両立できないかもしれない」「会社にバレるかもしれない」と、不安を感じるかもしれません。

それでも、在職中に働きながら転職活動を成功させている人はたくさんいます。

当記事では、在職中に働きながら転職活動をする場合と仕事を辞めてから転職活動をする場合、それぞれのメリット・デメリットを解説します。そのうえで、在職中に働きながら転職活動をするべき理由と会社にバレないコツ、効率的に転職活動を進める秘訣や注意点もご紹介。

また、仕事を辞めてから転職活動を始めて良いケースもあるので、どのような人が該当するのか、逆に在職中に働きながら転職活動をするべき人の特徴も併せてお伝えします。

自分の状況と照らし合わせながら、読み進めていただければ幸いです。より充実した人生を歩むための手段として、転職を成功させましょう。

在職中・退職後に転職活動をするメリット・デメリット

在職中に働きながら転職活動をするメリット・デメリットと、仕事を辞めてから転職活動をするメリット・デメリットを、それぞれ確認しておきましょう。

在職中に働きながら転職活動をするメリット

在職中に働きながら転職活動をするメリットは、下記の通りです。

在職中に働きながら転職活動をするデメリット

在職中に働きながら転職活動をするデメリットは、下記の通りです。

仕事が忙しい人ほど、転職活動と仕事の両立は大変になることは覚悟しておきましょう。自己分析や企業・業界研究、書類作成や面接対策など、準備の時間が足りずに不十分なまま選考を受けることになりがちです。

面接日時の調整も、思うようにいかないことが多々あります。勤務終了後や休日に対応してくれる求人企業もありますが、基本的には有給休暇を使用し、平日に面接を受けることになると考えておいた方がいいでしょう。

このように、在職中に働きながら転職活動をすることで発生するデメリットについても、きちんと理解しておくことが大切です。

仕事を辞めてから転職活動をするメリット

反対に、仕事を辞めてから転職活動をするメリットについても見ていきましょう。

仕事を辞めてから転職活動をするデメリット

仕事を辞めてから転職活動をするデメリットにつては、下記の通りです。

在職中に働きながら転職活動をするべき理由と会社にバレないコツ

続いて、在職中に働きながら転職活動をするべき理由と、あなたが今勤めている会社にバレることなく転職活動を進めるコツをお伝えします。

在職中に働きながら転職活動をするべき理由

在職中に働きながら転職活動をするべき理由は２つあります。

求人企業に悪い印象を与えない

在職中に働きながら転職活動をすると、計画性がある人間という印象を求人企業に与えられます。

退職後に転職活動を行う場合はブランクの期間ができてしまうので、「なぜ退職してしまったのだろうか」と疑問を持たれたり、要らぬ勘繰りをされたりすることもあります。

離職期間が⻑くなってしまうと、求人企業に悪い印象を与えかねません。「仕事に対するモチベーションが下がっているのではないか」「人間性に何か問題があるのではないか」などと懸念される可能性が高いです。

求人企業に悪い印象を与えないためにも、在職中に働きながら転職活動を進めていきましょう。

確実にノーリスクハイリターン

在職中の会社から給料をもらいながら納得できるまで転職活動を続けられるため、確実にノーリスクです。さらに、結果がどうであれ、自己分析やキャリアの棚卸し、書類作成などの準備や実際の面接は、あなたにとって大きな財産となりハイリターンと言えるでしょう。

転職活動を進めるうちに、自分が転職市場においてどれほどの価値があるのか、どう評価されているのか、自分の強みや弱みが理解でき、進むべき方向性が見えてきます。

転職するための準備から面接まで一連の流れを繰り返すことで、キャリアプランがしっかり描けるようになるはずです。

在職中の会社にバレずに転職活動を進めるコツ

転職活動をしていることが会社にバレないこと。これは、在職中に働きながら転職活動をするうえで重要です。在職中の会社にバレることなく、転職活動を進めるコツを伝授します。

会社のパソコンで転職サイトを閲覧しない

会社のパソコンを使用すると、管理者から履歴を見られる可能性があるので、会社のパソコンで転職サイトを閲覧してはいけません。

転職サイトの閲覧だけではなく、会社のパソコンで履歴書や職務経歴書を作成するのもやめましょう。プリンターは印刷履歴が確認できるため、作成した書類を会社のプリンターで印刷することも危険です。

転職サイトの閲覧を含めた転職活動に関する作業は、自宅のパソコンやスマートフォン、インターネットカフェのパソコンを利用してください。

転職サイトなどの登録に会社のアドレス・電話番号を使用しない

転職サイトなどの登録に、今勤めている会社のアドレスや電話番号を使用するのは絶対に避けましょう。

ほとんどの企業では、全社員のメールの送受信履歴や通話履歴を閲覧することができます。セキュリティや情報管理の目的から、履歴をチェックする企業は多いようです。

本来、会社のアドレスや電話番号は業務を目的に支給されているものです。にもかかわらず、それらを私物化し転職活動を行っていることを会社に知られた場合は、大きなトラブルになりかねません。

必ず自分専用のアドレスを用意し、自分の携帯電話の番号を使用しましょう。

求人企業に応募し過ぎない

求人企業への過度な応募には注意してください。

例えば、一度に７～８社に応募し全て書類選考に通過した場合、面接日時の調整に苦戦します。その結果、毎日面接を受けることになる可能性もあるでしょう。

そうなってしまうと、今勤めている会社の仕事が疎かになってしまいます。急遽、連続して有給休暇を使用せざるを得なくなり、会社に迷惑をかけてしまうことに。

上司や先輩、同僚から「最近、様子がおかしいな」と、気づかれるケースも珍しくありません。自分が抱えている仕事の進捗具合を考慮し、次から次へと求人企業に応募し過ぎないように心がけてください。

面接時と普段の服装の差をできる限り減らす

普段、通勤の服装がスーツであれば問題ないのですが、私服で勤務している場合は、面接時と普段の服装の差を可能な限り減らすようにしましょう。

案外、人は見ていないようで見ているものです。面接が入っている日だけスーツで出勤すると、上司や先輩、同僚、後輩など他の社員から転職活動をしていることを気づかれる恐れがあります。

そのため、普段からオフィスカジュアルな服装で通勤したり、スーツを着て出勤する回数を増やしたりするなど、面接時と普段の服装が大きく違わないようにすることが大切です。

在職中に働きながら効率よく転職活動を進める秘訣

在職中に働きながら転職活動をするのは非効率ではないかと、不安に感じている人もいらっしゃるかもしれません。しかし、働きながらでも効率的に転職活動を進めて成功している人はたくさんいます。

ここでは、在職中に働きながら効率よく転職活動を進める秘訣を見ていきましょう。

転職活動の軸を明確にする

転職先に求める条件を整理し、譲れない条件と譲ってもいい条件それぞれに優先順位をつけましょう。そして、転職することで実現したいことをハッキリさせれば転職活動の軸が明確になります。

転職の軸が明確になると、求人情報に振り回されることがなくなり、本当に自分に合う求人企業を見つけやすくなるはずです。つまり、転職後のミスマッチを防ぐことができます。

人生において、自分が大切にしている価値観をきちんと理解しておきましょう。

転職活動の期間（スケジュール）を知っておく

転職活動の期間と、一般的な転職活動の流れを知っておきましょう。

転職活動は、ゴールから逆算し計画を立てることが大切です。つまり、転職先をいつまでに決定するか期限を決める必要があります。あらかじめスケジュールを立てておけば、転職するためにやるべきことにしっかり取り組めるはずです。

転職活動の期間の目安と一般的なスケジュールが分からない人は、以下の記事にてご紹介しています。ぜひ、参考にしてみてください。

＞＞転職活動の期間の目安とスケジュールをチェックしてみる

転職活動に必要な資金を準備しておく

転職活動には資金が必要になるため、きちんと準備しておきましょう。

履歴書・職務経歴書などの書類代、証明写真代、企業・業界研究のための書籍代、スーツやシャツ・ブラウス・鞄・靴などの服飾費、交通費など、想像以上にお金がかかります。

転職活動の資金が足りなくなることがないように、余裕を持って転職活動費を貯金しておくことが大切です。

自宅のインフラを整え公私の時間を分ける

自宅のネット環境を整え、仕事と転職活動の境界線をきちんと分けましょう。

書類選考に通過し、面接日時の調整などで求人企業とメールや電話で直接やり取りをするようになった場合、仕事の関係で対応が難しい日時をあらかじめ伝えおくことが大切です。

こちらの事情をきちんと説明しておけば、求人企業に迷惑をかけることなく円滑にやり取りができるでしょう。他にも、自宅に届くメールを自分の携帯電話に転送されるように設定するなど工夫してみてください。

あくまでも、今勤めている会社の仕事が最優先です。仕事と転職活動を混同することがないように、自己管理を徹底しましょう。

転職エージェントを活用する

転職に関することなら、何でも気軽に相談できる転職エージェントを活用しましょう。

在職中に働きながら１人で転職活動を行うのは予想以上に大変です。しかし転職エージェントに登録すれば、書類作成のアドバイスや面接対策、求人企業との面接日時の調整、条件交渉も代行してくれます。

中には、どの転職エージェントに登録したらいいか分からずに困っている人もいらっしゃるのではないでしょうか。以下の記事にて、あなたにぴったり合う転職エージェントをタイプ別にご紹介しています。ぜひ、参考にしてみてください。

＞＞おすすめの転職エージェントを見てみる

仕事後や休日の時間・有給休暇を活用する

仕事が終わった後や休日の時間、有給休暇を活用し転職活動を行いましょう。

自己分析や企業・業界の情報集などは時間がかかるものです。毎日仕事が終わった後は、30分～１時間ほど、休日はもう少し長めに時間を確保し、コツコツ地道に取り組むことが大切です。

また、あなたが今勤めている会社の就業規則を確認してみましょう。午前休もしくは午後休といった半休制度がある場合は、上手く活用してみてはいかがでしょうか。

有給休暇は、面接を受ける際に何度か使用することになるはずです。そのため、あなたの有給休暇が何日残っているのか、確認するのを忘れないように気をつけましょう。

引継ぎ資料の作成を進めておく

短期間での引継ぎはトラブルの元になるので、引継ぎ資料の作成は日々の業務の中で時間を確保し、着々と進めておきましょう。

内定をもらい、退職日も決まって順調そのものだったのに、思いのほか引継ぎに時間を取られ、退職準備にも追われ、心身ともに疲弊する人も少なくありません。

担当業務のマニュアルを事前に作成しておけば、退職間際に慌てることもなく余裕を持って対応できるはずです。また、自分が抱えている仕事は、退職日までにきちんと終わらせられるよう計画的に行いましょう。

在職中に働きながら転職活動をするうえでの注意点

続いて、在職中に働きながら転職活動をするうえでの注意点をご紹介します。つい忘れがちなことばかりですので、しっかり確認しておきましょう。

履歴書・職務経歴書の書き方に気をつける

履歴書および職務経歴書の書き方に気をつけること、つまり求人企業へ配慮することを心がけましょう。

履歴書・職務経歴書には、現在在籍中の会社名と所属部署名を記載し、「現在に至る」と書き忘れないように注意してください。

また、連絡が取りやすい時間帯と方法（メールまたは電話）も忘れずに記載しましょう。求人企業にあなたの状況が分かり、双方スムーズにコミュニケーションが取りやすくなるはずです。

在職中の会社へ配慮する

在職中の会社へ配慮することを忘れてはいけません。

在職中に働きながら転職活動を進めていると、今抱えている仕事の意欲が低下してしまうケースはよくあります。しかし、在職中の会社の仕事を疎かにすると、万が一、転職をあきらめた時に、社内での評価を取り戻すのも大変です。

また、面接のために有給休暇を取得する際は、大事な会議やアポイントなどが入っていない日を選択し、仕事に穴をあけないように気をつけてください。

「どうせ辞めるから」と在職中の会社の仕事を決してないがしろにせず、今の仕事へのモチベーションを維持しながら、転職活動を進めていきましょう。

退職の交渉はしっかりする

ひるまずにしっかり退職交渉をし、退職への強い意志と覚悟を示しましょう。

上司から強く慰留され、退職の話が容易に進まないケースは珍しくありません。転職先が決まっていることを伝えるのも１つの手です。ただし、転職先の会社名は伝えないでください。

上司や他の社員が転職先の会社で働いている人を知っている可能性は十分にあります。退職を快く思わない人が、根も葉もないあなたの噂を流さないとは限らないため、つい口を滑らせることがないよう慎重に言葉を選びましょう。

いっこうに退職の話が進まず、自分だけの力ではどうしようもない状況に立たされたときは、退職代行サービスを利用してみてはいかがでしょうか。近年、退職代行サービスを利用している人が増えています。

「退職代行サービスって何なの？」「メリット・デメリットは？」「料金はどのくらいかかるの？」と思った人は、以下の記事にてこれらの疑問を含め、退職代行サービスについて詳しく解説しています。ぜひ、参考にしてみてください。

＞＞退職代行サービスについての記事はこちら

退職の手続きを忘れない

退職する際には、いくつかの手続きが必要です。会社から貸与されている備品や健康保険被保険者証などを返却しなければなりません。会社からは、離職票や源泉徴収票などを受け取ることになります。

退職手続きの正しい流れについて詳しく知りたい人は、以下の記事にて解説しています。ぜひ、参考にしてみてください。

＞＞退職手続きの正しい流れを確認してみる

仕事を辞めてから転職活動を始めていい場合と事前に確認すべきこと

在職中に働きながら転職活動をすることが基本です。しかし中には、仕事を辞めてから転職活動を始めていいケースがあります。

退職後に転職しないほうがいい人の特徴を紹介した後に、仕事を辞めてから転職活動を始めていいケースと事前に確認しておくべきことを見ていきましょう。

仕事を辞めてから転職活動をしないほうがいい人

仕事を辞めてから転職活動をしないほうがいい人は、下記のような人です。

先述の通り、転職活動にはある程度のお金が必要です。金銭的に余裕がない人は、退職後に転職活動をすると失敗します。

社宅や寮に住んでいる人は、退職に伴い引っ越さなければなりません。引っ越しするのにも費用や労力が必要であり、転職活動も引っ越しもストレスがかかるものです。

第二新卒の人は職歴が浅いため、求人企業から見ると「またすぐに辞めるかもしれない」と敬遠される可能性があります。

しばらく休んでから転職活動をしたいと考えている人は、明確な転職の理由も目的もないケースが多いです。言い換えれば、ただの現実逃避。こうなると、離職期間がどんどん膨らみ負のスパイラルに陥ることになるでしょう。

いずれの場合も、仕事を辞めてから転職活動をすると後悔する可能性が高いため、在職中に働きながら転職活動をすることをおすすめします。

仕事を辞めてから転職活動を始めていいケース

反対に、仕事を辞めてから転職活動を始めていいケースもあります。もし、あなたがいずれかに該当する場合は、退職後に転職活動を始めましょう。

仕事のことを考えるだけで体調を崩してしまったり、仕事が苦痛でしかないと感じていたりするのであれば、できるだけ早く仕事を辞めましょう。最悪の場合、うつ病になる可能性もあります。

仕事が激務で、転職活動の時間を確保するのが難しい人もいるでしょう。転職活動は下準備が大切ですから、準備が不十分なまま転職活動をしても上手くいきません。

学校や講座に通い、仕事に関する資格を取得する必要がある人は、退職後にしっかり勉強をして資格を取得してから、転職活動を始めたほうがいいでしょう。資格を持っていることで、転職に有利になることもあります。

仕事を辞める前に確認しておくべこと

仕事を辞めてから転職活動を始める前に、今からご紹介する２つのことを確認しておかなければ後悔することになるかもしれません。仕事を辞める前に、今一度確認してみましょう。

転職理由を整理する

「なぜ転職したいのか」「何のために転職するのか」「本当に今すぐ転職する必要があるのか」について、気持ちをしっかり整理しましょう。

転職を意識し出すきっかけは、人それぞれ。しかし、今の職場に対する不満から転職を考え始めるケースがほとんどです。多くの場合は、年収や仕事内容、労働環境、社内の人間関係などに起因しています。

今の職場で状況を改善するための努力をしたのか、辞める理由を環境や周囲の人のせいばかりにしていないか、今の自分を見つめ直すことが大切です。

失業保険（失業手当）を調べる

失業保険（失業手当）は、受給要件や受給金額などが人によって異なります。事前に調べておくと、退職後に慌てることなくスムーズに申請手続きができるでしょう。

ちなみに自己都合で退職した場合は、３ヶ月の給付制限期間があります。その期間は失業保険（失業手当）はもらえません。もし給付制限がない場合も、手続き後に失業保険（失業手当）が振り込まれるまでには時間がかかるので注意が必要です。

失業保険（失業手当）がもらえる日数についても、あなたの年齢や今勤めている会社の在籍期間などで決まるので、事前に調べておくことをおすすめします。

在職中に働きながら転職活動を効率よく進めて成功させよう

限られた時間の中で、仕事と両立しながら転職活動を進めていくのは確かに大変です。しかし、在職中に働きながら転職活動をするのは、ノーリスクハイリターンであることは間違いありません。

今回ご紹介した、「在職中に働きながら転職活動を効率的に進める秘訣」を実行することが大切です。あなたが心から納得できる求人企業に巡り合うまで、諦めずに転職活動を続けて成功させましょう。

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