「長時間労働を強いられている」「過酷なノルマを課せられている」「セクハラやパワハラが横行している」など、ブラック企業に勤めていて悩んでいる方が多いようです。
このようなブラック企業を辞めたいと思う一方で、ブラック企業を穏便に退職できるのか不安な方もいるのではないでしょうか。
当記事では、「悪質なブラック企業を辞めたいけれど不安…」という方へ向けて、以下のような情報をまとめてご紹介します。
- ブラック企業で働き続けるリスク
- ブラック企業を退職すべきか判断するためのポイント
- ブラック企業を穏便に退職する方法
- 退職時の引き留めへの対抗策 など
ぜひ最後までご覧ください。
ブラック企業を辞めたいという人は多い!
昨今では政府が「働き方改革」を推進しているため、「ブラック企業を辞めたい」といった悩みも減ってきていると思われがちですが、未だにこのような悩みを抱えている方が多いようです。
ブラック企業を辞めたい人の声
今週日曜日休んだら、そこから来月まで休日が無いとかいうブラック企業。早く辞めたい
— ゴミクズ (@OU3d1xMOHPVCoSz) November 11, 2019
課せられる業務量と責任とノルマと拘束時間が明らかに給与に見合ってないのでさっさと辞めたいこのクソブラック企業。令和にもなってタイムカードすら無いからゴミすぎる
— あすも (@im_ur_taint) November 11, 2019
最近のイライラは、忙しくなるから落ち着いてゆっくりしろと神のお告げだったのか👼なにかの前触れだったのか?休み開けから、毎日莫大な無理難題を投げつけられてるんだけども💀一番手間と時間のかかる作業をほぼ投げられて、いつもの業務にプラスしてこの時間まで仕事。ブラック企業早く辞めたい。笑
— はち。の妻 はち仔【マネージャー】 (@hachinoyome) November 7, 2019
会社早く辞めたい。
年内に辞めれると願う🤙
シフトが直前にならないと決まらないのはいくらなんでもおかしいと思うんだけど🤔
何のために働いてるのか分からない
遊べないしな
まぁ、選んだのは自分なので、こんなやばい会社だとは思わなかったが自業自得…慎重に選ばなきゃ駄目だね🌀#ブラック企業— 青木未来 (@nikank08061) November 8, 2019
残業んご。
毎月40〜60時間残業している気がする。
残業代は入社以来全部ツケ。
明らかな違法なのに、私にとっては居心地は悪くないのと疲れたから訴訟する気が起きない。
辞めるときは平穏に辞めたい。こうしてブラック企業は白日に晒されず減らないというルポルタージュ。
— まめどりP (@MamedoriP) November 5, 2019
このように「ブラック企業を辞めたい」という声がある一方、「ブラック企業を辞めたいけれど踏み切れない」といった声も多数見受けられました。
ブラック企業を辞めたいけれど踏み切れない人の声
苦しんで苦しんで耐えた先に成長があるって言われるけど、上司の無関心とか昔ながらの圧力とか、パワハラが横行するブラック企業にいても我慢して耐える事で成長になるのだろうか。辞めたいけどそれが引っかかってる。
— . (@a9823nfa) November 11, 2019
ほんとに直属の上司とかは大好きなのになぁブラック企業ぬけでれないトリックっていうよね‥会社がごみでも周りの人は良いから辞められないって‥
— ナン🍊 (@nann72654) November 12, 2019
はぁ…しんどい…もう、仕事頑張るモチベーションないわぁ。
毎日朝6時から夜中の10時までこき使われてんのに、安月給、おまけに残業はほとんどつかないと来た、こんなブラック企業はよ辞めたいけど、中々次が見つからんし、てか、一回仕事辞めてリフレッシュが欲しい。— しばらく自分を見つめ直します (@studio_barry) October 29, 2019
ももちゃんの呟きをみてブラック企業、私も前居た部署の責任者やったとき朝8時、気がつけば夜11時まだ弁当の中身入ってる、帰宅して風呂寝る、数時間後に慌てて起きるって生活していたので本当に辛い…辞めたいけど、辞めてどうにかなるなら辞めてるし、本当どうしたらいいか分からないもんね…😭
— 瑞樹✩なこ (@konaHERO) September 30, 2019
首吊らない程度に頑張ります😇
今日からまた仕事🤓会社辞めたいけど、借金が足かせになって、うかつに辞めれない🤗低賃金から抜けられず、借金の返済が長引く苦しみのスパイラル🙃吊らない程度に頑張るしかない😇#社畜 #鬱 #会社辞めたい #ブラック企業 #負け組 #ルーティーン #首吊らない程度— 借金youtubeゲーム実況@ジョン (@youtube95612944) August 25, 2019
「ブラック企業を辞めたいけれど踏み切れない」という方の声を見てみると、以下のようにさまざまな理由で退職に踏み切れないようです。
- 成長の可能性
- 職場の人間関係
- 転職先が見つからない
- 将来への不安
- 金銭面の不安 など
このようにブラック企業の退職を踏み止まる理由があった場合には、ブラック企業を辞めない方が良いのでしょうか?
ブラック企業の改善が難しいなら今すぐ辞めるべき
ブラック企業の退職を思い留まる理由があったとしても、ブラック企業の改善が難しいと感じるのであれば「今すぐ辞める」ことをおすすめします。
ブラック企業で働き続けると健康被害などのリスクがある
無理してブラック企業で働き続けると「健康被害」などのリスクがあります。
健康被害が出ると仕事に復帰できるまで長い時間を要し、生活に支障が出てしまう可能性もあるので、当記事では早めの退職をおすすめしています。
代表的な健康被害には以下のようなものがあります。
うつ病
ブラック企業では精神的に追い詰められて「うつ病」になる人が多いです。
完治まで長期化する人も多いので、うつ病になる前に退職した方が良いでしょう。
肺炎
ブラック企業は風邪で休めない場合がほとんどなので、風邪をこじらせて肺炎になる人も多いようです。
肺炎は死に至ることもあるので、風邪で休ませてもらえない場合も早めの退職をおすすめします。
膀胱炎
就業時間中のトイレを禁じているブラック企業では、膀胱炎になる人もいます。
やむを得ないようなトイレを我慢させるブラック企業は、今すぐに退職しましょう。
ブラック企業を辞めることに罪悪感や不安を抱かなくて良い
現状の日本は仕事を辞めた人に対してまだまだ厳しい社会で批判を浴びることもあるので、会社を辞めることに罪悪感や不安を抱く方も多いかと思います。
しかしながら、「あなたの人生はあなたのもの」なので、以下を参考にご自分の幸せを最優先に考えてみてはいかがでしょうか。
仕事を辞めたいと思うのは甘えではない
「仕事を辞めたい…」といった悩みに対して、「甘えだ!」などという意見を見かけることがあるかと思いますが、仕事を辞めたいと思うのは甘えではありません。
そもそも人間は本能的に「楽して生きたい」と思うものなので、日常の苦痛から解放されたい・逃げたいと思うのは当然の欲求と言えます。
「入社したら3年間は働け」という考えは古い
ひと昔前までは「入社したら3年間は働け」とよく言われていましたが、ブラック企業に3年間もいたら心身ともに壊れてしまいます。
3年間働かなかったことに対して他人が以下のように言ったとしても、何の根拠もないので気にする必要はありません。
- 根性が無い
- 他所で通用しない
- 3年以内で辞めたら転職が不利になる
大手でもブラック企業は存在する!
自分の入った会社がブラック企業のように思えても、業界大手や一部上場の企業だと辞め難いですよね。
しかしながら、大手でもブラック企業はブラック企業に変わりありません。
社会的に評価されている会社だとしても、自分にとってつらい環境であれば転職を考えた方が良いでしょう。
あなたが辞めて仕事が回らなくなるということはない
ブラック企業は人の入れ替わりが激しくて人手不足の状態なので、自分が辞めて仕事が回らなくなることを気にする人も多いかと思います。
しかしながら、人手不足の原因は会社が作っており、人材の育成や定着ができていないのも会社側に責任があります。
あなたが抜けた穴は誰かが埋めてくれるので、あなたが気にする必要はありません。
「仲間を置いていくなんて…」などと考えなくて良い
ブラック企業で一緒に働いてきた仲間を置いていくことに後ろめたさを感じるかもしれませんが、きっぱり辞めるべきです。
無理して働いて心身を壊してしまったら生活もままならなくなりますし、そうなった場合にあなたの生活を保障してくれる人は誰もいません。
仲間意識は大切ですが、まずは自分の身を第一に考えましょう。
理由をきちんと伝えれば親やパートナーも理解してくれる
会社を辞めることに対して親やパートナーのことを気にして辞められない方も多いかもしれませんが、気にする必要はありません。
家族やパートナーはあなたの事を大切に思っているので、「働くのが本当に辛い…」と伝えれば反対する人は少ないはず。
将来への不安は付き物ですが、一番大切なのは「あなた自身」なので自分の意思を尊重しましょう。
法律上では退職2週間前に退職の意思を伝えれば辞められる
精神論をさまざまお伝えしてきましたが、そうは言っても「ブラック企業を辞められるの?」といった不安があるかもしれません。
しかしながら、民法では以下のように定められており、退職の2週間前に退職の意思を伝えれば辞めることが可能です。
第六百二十七条
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
会社の就業規則に則って手続きする必要はあるものの、労働者の権利は法律で守られているので、ブラック企業を辞めることに不安を感じる必要はありません。
■ ■ ■ ■ ■
ここまでは「ブラック企業を辞めたいなら辞めるべき」とお伝えしてきたので、今すぐにでも「ブラック企業を辞めたい」と退職の意思が強くなった方もいるかもしれません。
しかしながら、感情のままに退職してしまうと後悔する可能性もあるので、一旦冷静になって本当に辞めるべき状況なのかを次のセクションで確認していきましょう。
「心身ともに限界!」という方は次のセクションをスキップして以下をご覧ください。
ブラック企業を退職する前に辞めるべきなのか冷静に考えよう
ブラック企業を退職する前に、以下のようなポイントを確認しておきましょう。
- ブラック企業の特徴に当てはまるか
- 努力しても改善できないか
- 働き続けても成長する余地がないか
- 社内異動しても改善されないか
- 第三者の客観的な意見はどうか
それぞれ解説していきます。
ブラック企業の特徴に当てはまるかチェックする
あなたは自分の会社をブラック企業だと思っているかもしれませんが、実は違っていたというケースもあります。
会社を辞める前に、そもそも自分の会社が以下のようなブラック企業の特徴に当てはまるのかを確認しましょう。
休日が極端に少ない
ブラック企業は休日出勤が当たり前で休日が極端に少ないです。
「1ケ月間休んでいない」という状況であれば、ブラック企業と言えるでしょう。
労働時間が極端に長い
労働時間が極端に長い会社もブラック企業。
厚生労働省が定める以下の過労死ラインを超える場合は、間違いなくブラック企業でしょう。
- 月の時間外労働時間が100時間以上
- 2~6ヶ月の時間外労働時間が平均80時間以上
離職率が極端に高い
ブラック企業は人の入れ替わりが激しく、離職率が極端に高い傾向にあります。
労働者は基本的に長く働くつもりで入社している方が多いので、環境面や待遇面などが極度に悪いブラック企業と言えるでしょう。
サービス残業を強いられる
サービス残業を強いる会社はブラック企業です。
また、以下のような残業制度を取り入れていて残業時間が極度に長い場合も、ブラック企業と言えるでしょう。
- みなし残業代
- 固定残業代
- 裁量労働制
ハラスメントが横行している
「パワハラ」や「セクハラ」などのハラスメントが横行している会社もブラック企業。
ハラスメントは精神的ダメージも大きいので、該当する場合はなるべく早く退職した方が良いでしょう。
厚生労働省の公式サイトでは「ブラック企業の特徴」を以下のよう記しています。
ブラック企業の特徴
- 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
- 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
- このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う
「ブラック企業あるある」には以下があるようです。
- すぐに内定がでた
- 上司がほぼヤクザ
- タイムカードを定時で切らされる
- トイレに行けない
- 水分補給ができない
- 飲み会強制参加 など
これらに当てはまる場合もブラック企業の可能性が高いので、注意しましょう。
努力しても改善できないか検討する
自分の努力で今の状況を改善できる場合は、もう少し頑張ってみても良いかもしれません。
最近は転職に対するハードルが下がっているものの、「転職活動にはコストがかかるのでなるべく避けたい」というのが本音かと思います。
自分の努力次第で職場環境を変えられる可能性があるなら、退職を一度思い留まってみてはいかがでしょうか。
働き続けても成長する余地がないか検討する
ブラック企業であれば今すぐ辞めたいかもしれませんが、働き続けることで成長する可能性がある場合も。
「今の会社だからこそ得られる経験や知識がないか」「社会人として成長できる余地がないか」などを見極めてみましょう。
これらがある場合はもう少し働いてみて、自分の成長に繋げることをおすすめします。
社内異動しても改善されないか検討する
会社全体ではなく自分の所属する部署がブラックな環境なら、社内異動で改善できる可能性もあります。
しかし、以下のように社内異動できない状況であれば退職した方が良いでしょう。
- 異動させてくれない
- 異動できる部署がない
第三者に客観的な意見を聞く
あなたは今の会社に何らかの不満を感じていて主観でブラック企業だと思っている可能性もあるので、第三者の意見をきちんと聞くことをおすすめします。
第三者から見ても「ブラック企業」ということであれば、退職した方が良いでしょう。
■ ■ ■ ■ ■
ここまでの記事を読んで、自分が辞めるべき状況にあるのかどうかがお分かり頂けたのではないでしょうか。
ここからは、ブラック企業を退職したい方へ向けて、ブラック企業を穏便に退職する方法をご紹介していきます。
ブラック企業を穏便に退職する方法
ブラック企業に限らず「一般的な退職フロー」は以下のようなステップを辿ります。
- 上司のアポを取って退職の意思を伝える
- 上司と退職日を決定する
- 退職届を作成・提出する
- 人事などに各種手続きを確認する
- 引継ぎを行う
ブラック企業を穏便に退職するためにはこれらのフローにおいて気を付けておきたいポイントがあるので、「事前準備」と「行動」に分けてご紹介していきます。
事前準備
自分の状況を確認する
ブラック企業を辞める前に、まずは自分の状況を確認しましょう。
確認するポイントは以下の通りです。
有給休暇が残っていれば、有給休暇を消化して退職することができます。
有給休暇は労働者の権利なので、必ず残日数を確認して使い切りましょう。
働いている方の多くは雇用保険に加入しているかと思いますが、自己都合で退職した場合、失業保険が支給されるのは退職した3ヶ月後からです。
また、受給するためには以下の条件を満たしている必要があるので、失業保険をあてにしている方は頭に入れておきましょう。
失業保険の受給条件
- 本人に就職する意思と能力がある
- 積極的に就職活動を行っている
- 離職日以前の2年間に被保険者期間が12ヶ月以上ある
失業保険が貰えるまで期間がありますし、すぐに転職しても給料日まで期間が空いてしまいます。
しばらく無収入状態になってしまうので、特に1人暮らしの方はある程度の貯蓄がある状態で辞めた方が良いでしょう。
最低でも2ヶ月分の家賃や光熱費、食費を払えるくらいの金額は必須。
貯金が難しい場合は、今の会社に勤めながら転職活動を始めるのも手です。
これからの計画を立てる
ブラック企業で働いていると、精神的に追い詰められて後先考えずに退職してしまうこともしばしば。
「退職後の生活は大丈夫か」「次の仕事のあてがあるか」「引っ越しの必要があるか」など、辞めた後のことをよく考えて今後の計画を立てておきましょう。
引き止められにくい退職理由を考える
ブラック企業を穏便に辞めたいのであれば、上司から引き止められにくい退職理由を考えましょう。
以下のような理由であれば、やむを得ない事情とみなされて穏便に退職できる可能性があります。
- 他にやりたい仕事がある
- キャリアアップしたい
- 家族の介護をする
- 家業を継がなければならない
- 配偶者の転勤が決まった など
「ブラック企業だから辞めたい」というのが本音かもしれませんが、それをそのまま伝えてしまうとトラブルになりかねないので、穏便に辞められる退職理由を考えておきましょう。
可能であれば転職先を見つけておく
前述してきましたが、退職後に転職活動をすると無給の状態がしばらく続いてしまいます。
生活が困窮しないためにも、可能であれば在職中に転職先を見つけておきましょう。
ブラック企業で働いていたら転職活動をする時間が無いと思うかもしれませんが、転職エージェントを活用すれば効率的に転職活動を行うことも可能です。
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行動
就業規則に則って退職手続きを進める
退職する際には、会社の就業規則に則って退職するのがマナーです。
法律上では退職日の2週間前までに退職の意思表示をすれば辞められることになっていますが、就業規則では「1ヶ月前までに申し出ること」などと決まっている場合もあります。
就業規則を無視すると退職を認めないといったケースに発展するかもしれないので、就業規則を確認した上で退職手続きを進めましょう。
引継ぎ資料を作成して業務の引継ぎを行う
退職する際には、仕事の引継ぎまできちんとやるのが社会人のマナーです。
「誰でも作業できるように手順書を作成する」「引継ぎ内容を説明した動画を作成する」などして、会社に残った人が作業できるようにしっかり引継ぎをしましょう。
私物の整理や備品の返却手続きをする
会社に私物を残したまま退職すると後で呼び出される可能性もあるので、退職前に自宅に持ち帰ったり自分で処分するなどしましょう。
また、PCなど備品の返却手続きを忘れると部署の人に迷惑がかかってしまいます。
事前に必要な手続きを確認して忘れずに取り組むようにしましょう。
社内外の人へ挨拶をする
「挨拶」は社会人としてのマナーです。
あなたが所属している部署に限らずとも言葉を交わしたことのある人には「○月で退職します。大変お世話になりました。」などと挨拶しておきましょう。
社外の人にも挨拶をしておくと後任の方がスムーズに仕事に取り組めるので、より穏便に退職できます。
■ ■ ■ ■ ■
ブラック企業を穏便に退職する方法についてご紹介してきましたが、そもそも会社が嫌すぎて「出社したくない」「一言も話したくない」という人もいるのではないでしょうか。
次のセクションでは、そのような方へ向けて、出社せずに一言も話さずに退職する方法をご紹介します。
「二度と出社したくない」「一言も話したくない」時の退職方法
「二度と出社したくない」「一言も話したくない」場合に退職する方法は以下の通り。
- 郵送で退職届を送付する
- 退職代行サービスを利用する
それぞれご紹介します。
郵送で退職届を送付する
郵送で退職届を送付して退職することも可能です。
退職届を送付して退職する場合は、退職日を2週間後の日付にし、退職理由は「一身上の都合」としましょう。
社員証や制服などの返却物や、マニュアルや資料などがある場合は退職届とあわせて送ることをおすすめします。
さらに添え書きとして、以下の内容をまとめて書いて送りましょう。
添え書きとして書くこと
- 労働基準法に則り、退職の意思を示すこと
- 書面以外のやりとりは一切拒否すること
- 必要なものを速やかに送ってもらう依頼(離職票や年金手帳など)
また、ブラック企業の場合は退職届の受け取りを拒否したり、退職届を捨てるなどして退職できないようにする場合もあります。
このような事態を防ぐためにも、退職届は「内容証明」で送るようにしましょう。
当サイトには、退職届を郵送する場合について詳しく解説した記事があるので、さらに詳しく知りたい方はこちらもあわせてご覧ください。
退職代行サービスを利用する
退職代行サービスとは、企業と退職者の間に入って退職手続きを代行するサービス。
退職する旨の連絡や、その後の退職に関する連絡の中継や手続きをすべて代行してくれます。
相場はおよそ3〜5万円ほど。
「出社しなくて済む」「気まずい退職の話をせずに済む」というメリットがあるので、ブラック企業を辞めたいという方は活用してみてはいかがでしょうか。
※こちらの記事は現在執筆中です。公開までお待ちください。
■ ■ ■ ■ ■
ここまでは、ブラック企業を退職する方法についてご紹介してきました。
基本的にはご紹介した退職方法を実践すれば無事に退職できますが、ブラック企業の場合は強引に引き留めにあう可能性も十分あります。
次のセクションでは、ブラック企業を辞める際にありがちな引き留めへの対応策をご紹介するので、引き留め対策のためにしっかり頭に入れておきましょう。
ブラック企業を退職する際にありがちな引き留めへの対応策
ブラック企業にありがちな引き留めには以下があります。
- 情に訴えて引き留めようとする
- 脅して引き留めようとする
- 退職届を受け取ってくれない
- 給与を払わないと言われる
- 離職票を出してくれない
ここからは、それぞれに対する対応策を解説します。
情に訴えて引き留めようとする
以下のように情に訴えかけるのは、人手不足や労働環境が整っていない会社にありがちなケースです。
- 後任が決まるまで辞めないでほしい
- 状況を改善するから辞めないでほしい
- あなたがいないと仕事が止まってしまう
大抵は「辞めたい」と意思表示した人に対して同じことを言っているので、聞く耳を持たずにきっぱりと退職の意思を示しましょう。
脅して引き留めようとする
悪質なブラック企業であれば、以下のように脅して引き留めようとする場合もあります。
- お前はどこに行っても通用しない
- 懲戒解雇する
- 損害賠償請求する
このように脅されると怯んでしまうかもしれませんが、退職による損害賠償請求や正当な理由のない懲戒解雇は違法なので恐れる必要はありません。
「脅すようなブラック企業とやり取りするのが怖い」場合には、前述の「退職届の郵送」や「退職代行の活用」を検討してみてはいかがでしょうか。
退職届を受け取ってくれない
退職届を受け取ってくれないブラック企業も多いようです。
このような場合は、郵便局の窓口から内容証明郵便で退職届を送りましょう。
内容証明郵便を利用すれば、会社が郵便を受け取った日付が退職届の受理日になるため、確実に退職届を受理してもらうことが可能です。
給与を払わないと言われる
「会社を辞めたい」と伝えると、「給与を払わない」などと言われるケースもあるようです。
このような場合には、労働基準監督署へ相談しましょう。
給料の未払いは労働基準法違反なので、労働基準監督署から会社に警告がなされるはずです。
ただし、その際には未払いになっている証拠が必要となるので、「給料を払わないことを通達されたメールや書面」「上司との会話を録音したもの」などを用意しておきましょう。
離職票を出してくれない
離職票は失業保険の給付を受けるために必要なので、嫌がらせとして発行してくれないケースもあるようです。
こういった場合は、ハローワークに報告すれば会社側に離職票を出すように働きかけてくれるはずです。
仮に会社が応じなかったとしても、ハローワークが退職の事実を認めれば失業保険を受給することができます。
以下のように、ブラック企業を辞めた後でも請求できるものもあります。
- 未払いの残業代
- 過労やハラスメントの慰謝料
ただし請求する場合には証拠が必要なので、未払いの残業代を請求する場合はタイムカードや給与明細、過労やハラスメントの慰謝料を請求する場合は医師の診断書や日記、上司とのやり取りを録音したデータなど、きちんと証拠を集めた上で、然るべきところへ相談しましょう。
■ ■ ■ ■ ■
ここまではブラック企業を辞めたいという方へ向けて、退職方法や引き留めへの対抗策について解説してきましたが、「相手がブラック企業なので不安」「第三者に相談したい」という方もいるのではないでしょうか。
次のセクションではそのような方へ向けて、おすすめの相談先をご紹介していきます。
ブラック企業に関する不安は然るべきところへ相談を!
ブラック企業に関する不安は、以下に相談することをおすすめします。
- 労働組合
- 労働基準監督署
- 労働局
- 弁護士
それぞれ解説します。
労働組合
労働組合に相談すると、労働組合は会社と団体交渉をしてくれます。
基本的に会社側は労働組合からの交渉を拒否できないので、確実な相談先と言えるでしょう。
労働組合がない会社の場合は、「個人加盟労働組合」に加入するのもおすすめ。
個人加盟労働組合は組合によって得意な問題が異なるため、自分の問題に合う労働組合を選びましょう。
労働基準監督署
残業代の未払いや劣悪な職場環境など、労働基準法に違反している可能性がある場合は労働基準監督署に相談しましょう。
労働基準監督署への相談方法は「電話」「メール」「窓口」で可能ですが、電話やメールでの相談は緊急性が低いと見なされてしまいます。
今すぐ動いてもらいたい場合は、証拠を持参して窓口へ出向きましょう。
労働局
労働局は労働基準監督署の上位組織で、職場でのパワハラやセクハラに関する相談に対応してくれます。
基本的には助言のみの対応ですが、下部組織の「紛争調整委員会」を利用すれば、会社との話し合いの場を設けるための「斡旋」も受けられます。
ただし、紛争調整員会の斡旋に法的強制力はないので、会社に無視されてしまう可能性があることを頭に入れておきましょう。
弁護士
企業側が明らかに法律違反をしていて慰謝料などを請求したい場合は、弁護士に相談しましょう。
弁護士はあなたの代わりに会社と交渉し、交渉で和解できなければ「労働審判」「訴訟」というフローをとります。
ほとんどのケースでは弁護士による交渉か労働審判で決着がつきますが、労働審判の結果に不服がある場合は訴訟となります。
ブラック企業に関する相談をしたり法的に訴えたい場合は、以下のような証拠を集めておきましょう。
- 上司との会話を録音したもの
- 医師の診断書
- タイムカードやシフト表などのコピー
- 会社のパソコンの利用履歴
- 日記
- 日報
- メモ など
ブラック企業からホワイト企業へ転職例・体験談をチェック
こちらでは、ブラック企業からホワイト企業へ転職した方の体験談をご紹介します。
ブラック企業からホワイト企業へ転職したいという方は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
「自己成長できそう」という理由で宣伝講習販売の新規開拓営業の仕事に就きました。
しかしながら、いざ入社してみると、タイムカードもなく残業代は固定残業手当。
残業は月100時間ほど、休日は月4日程度だったので、採算はまったく取れませんでした。
始発出勤と終電帰りの生活が続き、入社して半年で転職を決意。
在職中に転職サイトに登録して転職活動し、1週間で転職先から内定を頂きました。
現在は9:00~17:00勤務で残業も休日出勤んもほとんどなしのホワイト企業。
思い切って転職活動をして良かったです。
給与が高かったのでIT企業のヘルプデスクとして入社しました。
入社してみると長時間労働が当たり前で朝9:00~翌朝3:00の勤務なんてザラ。
23:00に帰れたら早いと感じるほどでした。
その他にも急な休出要請や会社の隠ぺい体質や責任転嫁があまりにもひどかったので転職することにしました。
在職中の転職活動がおすすめとは聞いていたものの、長時間労働で時間もなく気力もなかったので退職後に転職活動を実施。
知人の紹介で不動産仲介業の社内SEへ転職することができました。
長時間残業もなく、一人ひとりを大切にしてくれるホワイト企業に転職できて良かったです。
国際物流業界の大手企業でカスタマーサービス担当として入社。
国際物流の仕事がしたくて入社しましたが、配属先が国内物流部門になってしまいやりたいことができなくなってしまいました。
また国内物流は部門は一人当たりの業務量が非常に多かったため、かなりブラックな労働環境だったと思います。
入社して8ヶ月経った頃に「このままでは夢を叶えられない」と思い、転職活動を開始。
海外に強い転職エージェントに登録して、3ヶ月で転職先を見つけることができました。
転職先では自分のしたいことができるだけではなく、基本的に定時で帰れるので転職して良かったと思っています。
このように、ブラック企業からホワイト企業への転職することは可能です。
ブラック企業で悩んでいる方は、思い切って転職活動をしてみてはいかがでしょうか。
転職先でブラック企業と出会わないために!ホワイト企業を見分けるポイント
ブラック企業を辞めたいという人は、前述の体験談と同様に今度こそホワイト企業へ勤めたいと思うのではないでしょうか。
こちらでは、ホワイト企業を見極めるためのポイントをご紹介します。
労働時間
労働時間が一般的な目安の「8時間」であればホワイト企業です。
労働時間は求人情報に記載されていますが、実態を知りたいのであれば会社の電気が夜遅くまでついていないことを確認しましょう。
時期や職種によって夜遅くまで勤務する場合もあるかもしれませんが、深夜1時でも電気がついている場合は注意した方が良いでしょう。
給与形態(残業代)
求人情報の残業代に関する記載が以下のようになっていないか確認しましょう。
- みなし残業代
- 裁量労働制
- 固定残業代
上記の残業制度だと長時間残業は実質サービス残業になってしまうので、「残業代全額支給」のホワイト企業を選びましょう。
社員
ホワイト企業は離職率が低く、辞める人が少ないため従業員数が年々増加している傾向があります。
四季報や企業のホームページなどで離職率や従業員数の推移を確認してみましょう。
採用
ホワイト企業は求人情報が明確で、辞める人が少ないので採用の時期も限られています。
求人情報に以下のような情報が明確に書かれているか、年中採用活動を行っていないか確認しましょう。
- 給与
- 残業代
- 休日、休暇制度
- 福利厚生
職場の雰囲気
ブラック企業は人を集めるのに必死なので、「社員の仲が良くてアットホームな職場です」などと職場の雰囲気をアピールする傾向があります。
求人サイトや企業のホームページに社員同士が仲良く写った写真ばかり掲載されているのであれば、少し警戒した方が良いでしょう。
また、面接に行けば職場を自分の目で見られるので、社員がイキイキと仕事をしているかなど確認してみましょう。
職場の実情を詳しく知りたいのであれば、口コミサイトをチェックするのもおすすめ。
「転職会議」や「OpenWork」では、実際にその会社で働いている人・働いたことがある人の口コミが多数投稿されているので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
転職活動に不安があるなら「転職エージェント」の利用がおすすめ
前述の退職方法の中で「在職中の転職活動」をおすすめしましたが、ブラック企業で働きながら転職活動をすることに不安を感じる人も多いのではないでしょうか。
そのような方には、転職エージェントの利用をおすすめします。
転職エージェントは専任のキャリアアドバイザーが担当に付いて、以下のようなサポートをしてくれます。
- キャリア相談
- 求職者にマッチした求人の紹介
- 選考対策(書類・面接)
- 面接スケジュールの調整
- 給与や待遇などの条件交渉
- 選考結果のフィードバック
求人の紹介から面接スケジュール調整までしてくれるので、時間が無い人でもスムーズに転職活動を進められます。
また、キャリアアドバイザーが実際に企業を訪問して労働環境などを確認しているので、ブラック企業に入社してしまうリスクを防ぐことも可能です。
※こちらの記事は現在執筆中です。公開までお待ちください。
ブラック企業を辞めたいなら「本当に辞めるべきか」考えてから!
当記事では、「ブラック企業を辞めたいけれど不安…」という方へ向けて、さまざまな情報をお伝えしてきました。
ブラック企業で働き続けると健康被害に至るケースもあるのでなるべく早く退職すべきですが、感情に任せて退職を急ぐのはNG。
以下を踏まえた上で、本当に自分が辞めるべきなのかよく考えた方が良いでしょう。
- ブラック企業の特徴に当てはまるかチェックする
- 努力しても改善できないか検討する
- 働き続けても成長する余地がないか検討する
- 社内異動しても改善されないか検討する
- 第三者に客観的な意見を聞く
辞めた方が良いと判断した場合には、穏便に退職できるように退職手続きを進め、トラブルに巻き込まれた場合は然るべきところへ相談するようにしましょう。